「50代以上に特化」で注目の出会い系アプリ、最高齢は97歳

(C)Lumen

一定の年齢に達した人たちにとって出会い系アプリの利用はハードルが高いものだ。特に、50歳以上の人々が利用を躊躇する確立は高いだろう。そんな市場に乗り込んだのが、50歳以上をターゲットとし、ティンダー風のカジュアルな操作感と高いセキュリティを実現したアプリの「Lumen」だ。

高年齢層の出会い系アプリ利用者の中には、20年以上も昔の写真をプロフィールに掲載し、相手を騙そうとする人もいるが、そのような姿勢は決して健全な出会いにはつながらない。このような詐欺行為にはアプリの運営元も神経を尖らせており、老舗として知られる米国のイーハモニー(eHarmony)などは厳重な審査を行っている。

しかし、ここで話題にしたいのはテクノロジーに理解の深い人々が、もっとカジュアルな感覚で出会いを楽しめるアプリだ。Lumenはティンダーやバンブルのように手軽に出会いが楽しめる雰囲気をアピールしつつ、高いセキュリティとスパム防止機能で知られている。

「当社のサービスを利用する50代以上のシングルの大半は、テクノロジーに強く、アクティブで、次の冒険を待ち望んでいる人々だ。ただし、彼らのニーズを従来の出会い系アプリ業界は、正しく理解してこなかった。Lumenはこの分野のパイオニアとして、新たな市場を切り開いていく」とLumenのCEOのAntoine Argougesは述べた。

Lumenでは新規ユーザーが1日に送信可能なメッセージ数に限度を設け、スパム業者の侵入を防いでいる。また、未読のメッセージは72時間で消去される。このような施策により、やりとりされるメッセージの質を担保し、「質より量」の姿勢でランダムに相手を求める行為を防止している。

全ユーザーは登録時に自分の写真のアップロードを要求され、運営者が個別に承認を行うことでなりすまし行為を防いでいる。入会資格は50歳以上とされているが、メッセージの文字数も最低50文字以上が必要で、「hi」や「yo」などの呼びかけだけでは、送信できない仕様となっている。

さらに裸の写真の送信は禁止され、不快なメッセージは即座に通報可能なシステムが整えられている。

世界で130万人が利用中

Lumenのユーザーは世界97カ国に広がり、2019年8月時点で130万人が利用中という。ユーザーの平均年齢は56歳だが、最高齢は97歳とされている。また、男女比率が50対50となっている点も特筆すべきだろう。

プラットフォーム上では興味や関心に基づいたグループも用意されており、旅行やスポーツ、ガーデニング、フード&ドリンクといったグループを通じた出会いも楽しめる。有料のプレミアム会員になると、1日あたりのメッセージ閲覧回数の制限が緩和され、自分をお気に入りに登録した相手を確認可能になる。

Lumenの、テクノロジーに強い50代以上の出会いに特化した姿勢は注目に値する。出会い系アプリは混沌とした状況にあるが、高年齢層のシングルたちには、若者のように無駄に消費できる時間がない。LumenにはiOS版とアンドロイド版が用意されている。

編集=上田裕資

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