唯一の例外と言えるアップルは先週、史上最高値を更新したが、現在のFAANG銘柄は全体的にスランプと呼べる状況にある。ボラタリティの高さにより、このセクションには危険信号が灯っている。
アマゾンとフェイスブックは最高値から13%下落し、ネットフリックスは昨年のピーク時から31%の下落となった。一方で、グーグルの親会社のアルファベットは最高値から、4%の下落に留まっている。
これらのテクノロジー業界の人気銘柄は近年の強気相場を牽引してきたが、その勢いに陰りが見えてきた。過去6カ月から12ヶ月を振り返ると、FAANG銘柄はかつてのような市場の主役ではなくなった。投資家らは成長の鈍化やコストの上昇、今後の当局の規制強化を懸念材料としている。
「これらの株は投資家に大きなリターンをもたらしたが、数年前とは状況が大きく異なっている」とValueWorksの投資主任のCharles Lemonidesは述べた。
Lemonidesは今後、投資家らがFAANG銘柄をグループとして考えるのを止め、各社が抱える固有の課題に目を向け始めると予測する。
アナリストのFAANG銘柄に対する評価にも、ばらつきが見られるようになった。ウォール・ストリートのアナリストの多くはFAANGを「買い」評価としているものの、各社の評価はまちまちだ。ブルームバーグのデータでは、アップルの「買い」指標は52%で、アルファベットは87.5%、ネットフリックスは69%、アマゾンは96%、フェイスブックは87%とされている。