避難所はまず「快適」であるべき。スフィア基準がもたらす明日への希望

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イタリアなどをはじめ、海外の先進国では災害時に設置する避難所はスフィ基準を用いた設計となっている。日本から見れば「豪華」な環境を紹介したサイトも散見される。

豪華である必要はないだろうが、基準を満たすことで必然的にスペースは広くなり、プライバシーは尊重され、避難所というよりちょっとした住まいになる理屈だ。

TVなどで、いまだに見受けられる旧態依然とした避難生活。せめて生きる場所は、快適に、前を向ける環境にしていくべきだろう。ただ、日本も、変化の過渡期にある。スフィア基準導入の事例として上がるケースの多い徳島県では、「安心とくしま」というWEBサイトを立ち上げ、県内の防災・危機管理情報を集約させている。その中で、スフィア基準にのっとった基本戦略から防災計画を提示。情報の質・量ともに充実させている。

また、内閣府でも避難所を解説運営するための基本的なガイドラインを公表している。

災害が起きるたびに思う。今こそ、スフィア基準による避難所のスタンダードを確立させるときではないだろうか。

参考:
国際協力NGOセンター JANIC スフィアハンドブック
避難所運営ガイドライン - 内閣府防災担当

文=坂元こうじ

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