NY在住の製作者が見る「エンタメ・アート・カルチャー」


「ART 2030を通じてコミュニティができてきていることを実感しています。自分たちの得意分野であるアートによって、皆でより良い明日にしようと目指しているのです。すべての美術館やギャラリーがSDGsをアジェンダに入れることができたら、とてもインパクトがあります。その実現に向けて頑張りたい。実際、サステナブルの観点で配送やカタログ印刷はどうしいたらよいかと美術館からアドバイスを求められることもあります。アート界での意識は、3年前より確実に高まっています」とファウスコー。

このように作品が多くの人に届いている実感を原動力にしながら、今度は「命を持つすべての生き物」のゴールにも焦点を当てたアートプロジェクトを開発中だという。また、「『Breathe with Me』を日本に持っていきたいですし、日本のアーティストたちと新しいプロジェクトもできたらと思っています」とも話す。

そうした仕掛けにおいて、ファウスコーは「まずアーティストの活動を理解することから始める」というプロセスをとっている。「アーティストたちは、石器時代から常に社会に対して反応し、影響を与えてきました。そのような普遍的な力を持つアートにSDGsというフレームワークを当てはめています」。その言葉には、作家への敬意があふれている。


Luise Faurschou, Jeppe Hein and Max Hollein, Director of the Metropolitan Museum of Art in front of Breathe with Me in Central Park, an art project by Jeppe Hein and ART 2030. (c)Jeppe Hein, Photo by Jan Strempel. Courtesy of Jeppe Hein and ART 2030.

個人が様々な形でアクションを取れる時代。SNSでの発信に加え、『ART 2030』のようなプロジェクトの支援、アート活動への参加、新しい団体の立ち上げ……世界のアート界で環境への意識が強まっていく中、個人単位や会社単位でもアクションを取るときがきている。

連載:NY在住の製作者が見る「エンタメ・アート・カルチャー」
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文=Ikumi

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