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2019.10.24

Forbes US版が選ぶ世界を変えるUNDER30の女性たち|前編

ライザ・コーシー

自動日焼け止めマシンから食料問題まで、独自の目線で世界を変えていく。2018年11月にForbes US版が発表した30 UNDER 30から、女性起業家や業界の牽引者をピックアップして紹介する。


ライザ・コーシー(23)デジタル・スター HOLLYWOOD

約1700万人の視聴登録者と、25億以上の再生回数を誇るYouTuberでコメディアンのライザ・コーシー。「私が今まで受けた中で最悪のアドバイスは、『ユーチューブにアップするな。ユーチューブはなくなるよ』というものだったわ」と語る彼女は2017 年には、主にネット動画投稿によって100 万ドル単位の収入を得たと推定される。多くのデジタルネイティブのスターのように、彼女も今は無きVineからキャリアをスタートした。13 年、まだ10 代だったライザは同アプリのリリースからわずか数カ月後に投稿を始めた。そのうちVineだけで700 万フォロワーを獲得し、15年にYouTubeに進出。16 年には、選挙の投票推進運動の一環でオバマ前大統領のインタビューを行った。
ライザの動画の視聴者は、モバイルファーストのZ 世代(1996〜2010年生まれの若者)が多いため、モバイルで彼らの世代に訴求したい企業にとって彼女の影響力は看過できない。例えば彼女の動画に打たれる広告は、とあるNFL 選手が出演する広告の4 倍も商品ページへのリーチを伸ばしているという調査結果もある。また、ネット動画の世界に留まらず、MTVの番組の司会に抜擢されるなど、従来型のメディアにも進出している。

コマル・アフマド(29)Copia創業者 FOOD & DRINK

コマル・アフマドは余った食品を抱える企業とそれを受け入れるNPOを、アルゴリズムでマッチングするテクノロジープラットフォームCopiaを運営している。きっかけは、3日間何も食べていないというイラクからの退役軍人のホームレスと出会ったこと。医学部生で、起業に興味のなかった彼女だが、余った食品が次々と捨てられている一方で、飢えている人がいるという不均衡の根本には物流の課題があることを見出し、起業した。2016年にYコンビネーターを卒業し、フードロスとなるはずだった約100万ポンドもの食品を救ってきた。17年にカリフォルニア州の山火事の被災者を支援する中で、災害時の毛布などでも同じ仕組みが必要だと感じ、今後は、食品のみならず洋服や本などの再分配へと事業を拡大予定。
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翻訳・構成=瀧口友里奈|編集=スティーブン・バートーニ、アレクサンドラ・ウィルソン|写真=ジャメル・トッピン

この記事は 「Forbes JAPAN 空気は読まずに変えるもの日本発「世界を変える30歳未満」30人」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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