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ボルボ V60 Cross Country T5 AWD PRO

かつてのボルボは、牛のように従順で、ほっとさせる安心感が持ち味だった。一方でスウェーデンの高賃金を背景に、価格が割高で、値段との釣り合いを問われると苦しかった。

しかもこの20年、プレミアムカーのトレンドをBMWが変えてしまい、鷹揚な乗り心地を旨とするベンツですらBMWに感化されてどんどんスポーティに振れていった。そういうマーケットでは、安心感だけでは勝負はできない。ボルボは値段に見合う現代的な商品性をどう実現するかが問われていたのだ。

2016年に発表した2代目XC90以来、わずか3年で、ボルボはすっかり新しいスタイルを確立し、日本のみならず各国の賞を総舐めにした。いったいボルボの何が変わったか? 

ボルボは二正面作戦を展開した。新世代シャシーの導入で走りを磨くとともに、ボルボが細心の注意を払ったのはデザインである。ボルボの説明によれば、軸になるスカンジナビアン・デザインには3つの要素がある。

端正なビジネスライフスタイルをテーマにした「スカンジナビアン・オーソリティ」。ウィンタースポーツギアの高機能性をテーマとした「スカンジナビアン・アクティビティ」。機能とデザインを高次元で融合させたカジュアルスタイルをテーマにした「スカンジナビアン・クリエイティビティ」。

その3つの要素を車種のキャラクターごとに按分しながら、一連のドイツ車と明確に異なる新しいデザインを構築していった。かくして仕上がったデザインを見るとドイツ車にそこはかとなく漂うギラギラした欲望がうまく抑制され、シャープでありながら知的で落ち着いたデザインに仕立てられている。

V60クロスカントリーには、3つのデザイン要素が極めてバランスよく盛り込まれている。日本の駐車事情に配慮した1895mmの車幅も含めて、日本人にとってまさに新世代を代表するボルボになっていると言えるだろう。

駆動形式:電子制御AWD
全長:4785mm
全幅:1895mm
全高:1505mm
最高出力:187kW(254ps)
価格:¥6490000(税込み)
問い合わせ:ボルボ・カスタマーセンター(0120-922-662)

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text by Naoto Ikeda|edit by Tsuzumi Aoyama|photograph by Tsukuru Asada (secession)

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