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左:和田夏実|中央:林智彦|右:原野守弘

世界最大級の広告祭「カンヌライオンズ」をテーマに9月19日にForbes JAPANで開催された「企業と消費者の最先端コミュニケーション〜世界の事例から〜」。株式会社もり代表/クリエイティブディレクターの原野守弘、博報堂グローバル・インタラクティブ・ディレクターの林智彦、Dentsu Lab Tokyoの和田夏実の3人が登壇した。

広告の次のトレンド、企業が目指す「ソーシャルグッド」について、世界の舞台で日本が弱い部分、などカンヌライオンズから見えてくるポイントを3人に聞いた。


企業の価値は、時価総額からフォロワーの数へ

──近年のカンヌライオンズでは、「ソーシャルグッド」、つまり企業が社会課題を解決するコミュニケーション方法がトレンドになっていると言われています。これはどのような背景があるのでしょうか。

原野:2001年〜2003年頃にソーシャルメディアが世に出始め、企業のコミュニケーションが大きく変わった。それ以前は、実態はともかく、綺麗なマントを着て、如何ようにも取り繕えたんです。予算があれば、絶対に勝てるゲームだった。しかし、ソーシャルメディアの登場で、そのマントで覆い隠せなくなり、裸にされてしまう時代になった。裸の状態で、いかに人々の心をつかめるかという競争へと変わりました。企業のコミュニケーションが、フィクショナルなものからノンフィクションなものへと変わったんです。

広告だけでなく、ミュージックビデオも同じで、ミシェル・ゴンドリーが手掛けたようなどうやって撮影されたかわからない完璧に編集された作品がもてはやされた時代から、オーケー・ゴーのようなワンカットで撮影されたものがバズるようになった。ワンカットで撮ることでノンフィクションのようになるんです。


オーケー・ゴー I Won’t Let You Down

和田
:今年のカンヌライオンズでは、4〜5年通じて行っているプロジェクトやキャンペーンが受賞して、素敵だなと思いましたね。広告キャンペーンは、短期間で終わってしまうことがよくあると思いますが、長年、続くというのは中身がしっかりしている証拠なのではないかと。

:違う角度から言うと、企業の価値が時価総額からフォロワーの数に変わったんだと思います。やはり支持されている企業でないと、すぐに炎上し不買運動が起きてしまう時代ですから。

文=本多カツヒロ|写真=曽川拓哉

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