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そして、鈴木が次のビジネスアイデアを探すため、1年半で50カ国を巡る旅に出る。さまざまな国の起業家と会い、話をする中で「今後はコンテンツの時代になる。中身をつくっていくべきだ」と言われた、と鈴木は振り返る。

その頃、日本でキュレーションメディアが盛り上がっていたこともあり、鈴木はプラットフォームビジネスを考えていたそうだが、起業家の話を聞いた後、ニューヨークを訪れると、「D2C」というモデルが台頭している現実を知る。当時、「Warby Parker(ワービー・パーカー)」や「Everlane(エバーレーン)」が盛り上がりを見せ、メーカーやブランドが自らECサイトを構築し、直接消費者とつながる時代になり始めていた。


Getty Images

「大量生産されたモノを買う時代から、自分が本当に良いと思うモノを目利きして購入する時代なり、消費の在り方が変わってきている。そして何より、体験が素晴らしい。この流れは確実に日本にも来ると思ったんです」

鈴木は日本でアパレルの受託生産ビジネスを展開していたこともあり、ファッションに関する企画から生産・販売・物流までの知識や経験、そして質の高い縫製工場や生地メーカーとの繋がりを持っていた。その強みを活かすことで、個人のインフルエンサーやクリエイターが持っている独自の世界観や個性を、ファッションという形で表現する際のパートナーになれるのではないか。そんな思いのもと、立ち上がったのがpickiだ。

「HIKAKINがユーチューバーのロールモデルになったように、pickiからファッションブランドを立ち上げるインフルエンサーやクリエイターのロールモデルが生まれてほしい。今回、pickiと一緒にファッションブランドを立ち上げる5人は、個人的にも生き方がカッコいいと思う人に声をかけました」

昨今、ファッションブランドを立ち上げることが流行りになる一方で、某インスタグラマーが立ち上げたブランドが、韓国で買い付けた商品にブランドタグを付け、オリジナル商品として販売していたことが問題視されている現状もある。

「商売として“儲ける”ことだけを考えたら、韓国で買い付けたものを日本で販売する。言ってしまえば右から左へ流す方が効率が良いと思います。でも僕は儲けたいわけではなく、カルチャーをつくりたい。だからこそ時間はかかると思いますが、ブランド立ち上げから、商品企画、生産、販売、物流までをトータルでプロデュースするモデルを展開しています」


文=新國翔大 人物写真=小田駿一

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