兼高さんが大好きだったパースではあるが、警察は少しズルいことをやっていると僕は思う。日本の固定オービスとは違い、速度違反カメラのほとんどが移動オービスみたいなカメラになっていたり、空からも警察のセスナも飛んでいるので、いつどこでそういうカメラに撮られるかは分からない。だからこそ、「フリーウェイ」という高速道路でも、一般道でも、99%と言っていいぐらい、誰も法廷速度を超えない。
ずっと日本に住んでいて、東京近辺の道路をよく走っている僕から見ると、パースのフリーウェイは巨大な「動く駐車場」みたいなものだ。みんなが速度制限を守っているから、追い越し車線という概念がない、と言っても過言ではないだろう。
ここまで書くと、多くの日本人はパースの道路を走ることを少し怖がるかもしれないけど、とんでもない。速度制限さえ守れば、忘れられないホリデーを楽しめる。絶対に。
しかも、僕が住んでいた頃には考えられなかったけれど、市中心部には、ルイ・ヴィトンなどの高級店があったり、最高に美味しいイタリアン・レストラン「ペルジーノ」があったり、6つ星のホテル「コーモ・ザ・トレジャリー」がオープンしたばかりなので、豪華な経験がもってこいだ。青空が広がり、インド洋が輝くパースでたっぷり充電して欲しい。
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