ヴァーミリオン・サンズ J・G・バラード著/浅倉久志訳、早川書房
リゾート「ヴァーミリオン・サンズ」を舞台にしたSF小説。川崎いわく、「作品や開発のインスピレーションをいつもくれます。モノや動物、植物などに知能があって、ヒトよりもいきいきしている世界」。
川崎和也 スぺキュラティブ・ファッションデザイナー
罪と罰(上)(下) ドストエフスキー著/工藤精一郎訳、新潮社
ひとつの微細な罪悪は百の善行に償われるという理論で、高利貸の老婆を殺し財産を奪ったラスコーリニコフ。良心の呵責に苦しむ彼の物語に、三浦は「ロシアの音楽作品を演奏するときに影響を受けた」という。
三浦文彰 ヴァイオリニスト
竜馬がゆく 司馬遼太郎、文藝春秋
坂本竜馬の生涯を中心に、同時代を生きた若者たちの群像を描く長編歴史小説。「地方に住む普通の若者が人との出会いを通じて成長し、日本を動かすまでになる過程にワクワクします」と、和田は言う。
和田将之 高知県大川村議会議員
カラフル 森絵都著、文藝春秋
生前の罪により輪廻のサイクルから外された「ぼく」の魂が、自殺を図った少年の体にホームステイし、罪を思い出していく青春小説。清水にとって「もがいていた学生時代に自由度が広がった」思い出の一冊。
清水文太 クリエイター・アーティスト
木曜日の子ども 重松清著、KADOKAWA
7年前に無差別毒殺事件が起こった旭ヶ丘の中学校で、再び事件が起こる様子を描くサスペンス小説。山勢は「答えがなくても世界は終わらないし、生活も変わらないと教えてくれた」と話す。
山勢拓弥 Kumae代表
希望の国のエクソダス 村上龍著、文藝春秋
「新たな価値観をもつ世代が、従来の枠にとらわれない手法で社会変革を行う姿がリアルに描かれている」と毛塚が推す長編小説。不登校を始めた中学生たちがネットビジネスを展開し世界経済を覆す。
毛塚幹人 つくば市副市長
ONE PIECE 尾田栄一郎作、集英社
海賊王を目指すモンキー・D・ルフィと、仲間との友情が描かれる大人気漫画。「どんなに劣勢でも諦めない気持ちや仲間を大切にするところなど、大事なことがたくさん詰まっている」と塚田。
塚田眞琴 b-monster創業者
上機嫌の作法 齋藤孝著、角川書店
教育学者として知られる著者は、「不機嫌」ほど生産性の上がらないものはなく、自分の「上機嫌」を操れば隠れた能力を発揮できると提唱する。「上機嫌」になるためのメソッドを解明する一冊。
後藤道輝 ペイミー代表取締役
利己的な遺伝子 リチャード・ドーキンス著/日高敏隆・岸由二・羽田節子・垂水雄二訳、紀伊國屋書店
「私たちの存在価値を生物学的な視点でわかりやすく説明している」と石川が推す科学書。動物や人間の社会における親子間の対立や夫婦間の争いが、なぜ進化したのかを遺伝子の視点から解き明かす。
石川聡彦 アイデミー代表取締役社長
ソーシャル・ビジネス革命 ムハマド・ユヌス著/岡田昌治監修/千葉敏生訳、早川書房
バングラデシュでグラミン銀行を創設して貧困者救済活動を行い、ノーベル平和賞を受賞した著者が自らの取り組みを語る。同書を通じて「社会性のあるビジネスについて初めて知った」と葦苅。
葦苅晟矢 ECOLOGGIE代表取締役
宇宙への秘密の鍵 ルーシー&スティーヴン・ホーキング著/さくまゆみこ訳、岩崎書店
子どもたちに科学や宇宙への興味の種をまく作品。小学生のジョージが科学者・エリックから宇宙の誕生について教わる物語は、「火星を目指すきっかけになった。僕の研究の原点」だと村木が語る。
村木風海 CRRA機構長