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2019.10.09

米国の超富裕層を送り出す業界 トップ10

ウォーレン・バフェット(Photo by Jamie McCarthy/Getty Images)

米国では一握りの大富豪たちが、人々の暮らしをコントロールしている。米国大統領はビリオネアで、最も有名な慈善活動家であるビル・ゲイツもビリオネアだ。アマゾンCEOのジェフ・ベゾスは世界で最も裕福な人物として知られている。

フォーブスが先日発表した、米国の富豪ランキング「フォーブス400」の掲載メンバーの保有資産の総額は2.96兆ドルに達している。彼らが資産を築いた方法は様々だが、特定の業界が富の形成と深く関わっていることも事実だ。

本年度のランキングに最も多くの富豪を送り出したのが、金融及び投資業界だった。フォーブス400に登場した富豪のうち93人が、投資によって富を築いていた。その筆頭にあげられるのが、ウォーレン・バフェットやカール・アイカーンなどの著名投資家だった。

彼らは株式市場で影響力を行使し、巨額の買収を繰り返し、資産ポートフォリオを拡大させている。

その次に多くの富豪を生み出しているのが、テクノロジー業界だ。今年のフォーブス400には69人のテック業界のビリオネアたちが並んだ。ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ、スナップチャットのボビー・マーフィーやエヴァン・シュピーゲルらが、その筆頭にあげられる。

テック業界で最も裕福な、叩き上げの女性ビリオネアとしては、エピック・システムズCEOのジュディス・フォークナーの名があげられる。米国の富豪ランキングの上位10人中7人が、テック業界で財を成した。

一方で、食品や飲料品分野も数多くの大富豪を送り出している。人間はみな、食べねばならない。食料の生産は最も確実に富を入手するための手段といえる。

食品業界からは全体の約10%にあたる41人の富豪が、フォーブス400に掲載された。世界最大のアーモンド及びピスタチオの生産元として知られる、ワンダフル会長のスチュワート・レズニック夫妻らが、この分野の筆頭にあげられる。一方で、スターバックス創業者のハワード・シュルツはシアトルのコーヒーショップを世界的ブランドに押し上げることで、47億ドルの資産を築いた。

もう一つのビリオネアの源泉と呼べるのが不動産業界だ。今年のランキングには34人の不動産分野の富豪らが登場し、全体の8.5%を占めた。中でも最も著名な人物が、保有資産31億ドルで275位に入ったドナルド・トランプだ。しかし、不動産業界でトップの富豪は保有資産170億ドルのドナルド・ブレンだ。

ブレンの所有する不動産投資会社アーバイン・カンパニーは、カリフォルニア州最大の地主として知られ、南カリフォルニアに1億1000万平方フィート(約1022万平方メートル)を超える土地を保有している。また、同社はニューヨークのメットライフ・ビルディングの大部分を所有している。

下記に今年のフォーブス400に登場した富豪らの出身業界のトップ10を掲載する(カッコ内はビリオネアの人数)。

1. 金融及び投資(94)
2. テクノロジー(69)
3. 食品及び飲料(41)
4. 不動産(34)
5. ファッション及び小売(33)
6. メディア&エンターテインメント(27)
7. エネルギー(24)
8. サービス(16)
9. スポーツ(14)
10. 製造業(12)

編集=上田裕資

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