NASAの「女性だけの宇宙遊泳」計画が復活、10月後半に実施へ

今年3月に撮影されたNASAの女性宇宙飛行士 by NASA Images

今年3月にNASAが発表した史上初の「女性だけの宇宙遊泳」計画は直前になって延期になり、様々な批判を浴びた。しかし、10月4日、NASAはこの歴史的宇宙遊泳を10月の後半に再び実施するとアナウンスした。

女性宇宙飛行士のクリスティーナ・コークとジェシカ・メイヤーらは10月21日、国際宇宙ステーション(ISS)の外に出て、船外活動を行う。ISSは現在、ニッケル水素電池を電源に使用中だが、2人は高性能なリチウムイオン電池に交換する作業を行う。

今年3月の船外活動が直前で中止になったのは、NASAが女性用のMサイズの宇宙服を、2着用意できなかったからだった。NASAの失態には批判が相次ぎ、ヒラリー・クリントンもツイッターで「もう一着作りなさいよ」とコメントした。

その後、NASAは2着の宇宙服の準備を整え、史上初の女性のみの宇宙遊泳がようやく実現することになった。

コークとメイヤーの2人は、「女性のみの宇宙遊泳」という点に世間の関心が集まっていることについて、感想を求められた。「それは結局、意味のあることだと思う。なぜなら、歴史を振り返ってみれば、女性たちがいつも物事の決定に参加できていた訳ではないから」とコークはNASA TVの取材に話した。

メイヤーは続けてこう述べた。「女性たちの努力が今の私たちを支えているが、実際のこところ、性別について意識することはない。私たちはチームの一員だ」

3月の宇宙遊泳に参加する予定だった女性宇宙飛行士のアン・マクレーンは現在、ISSの任務から離れている。マクレーンはその後、「人類初の宇宙から行われたサイバー犯罪」の罪に問われることになった。ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、彼女は離婚訴訟中の同性パートナーの銀行口座に、ISSから不正にアクセスした罪に問われている。

彼女は「口座にアクセスしたのは、子供のために十分な残高があるかを確認するためだった」と、弁護士を通じてコメントした。

編集=上田裕資

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