ワイヤレスのメガネで音楽も通話も イヤホン不要の時代へ

(photo courtesy of BOSE)

アメリカの音響機器メーカーBoseが「Bose Frames」の発売を10月3日から日本国内でも開始した。

「Bose Frames」はサングラス型のオーディオ機器。

左右両方のつるに超極小の音響パッケージが内蔵されており、電源を入れるとBluetoothで瞬時にスマートフォンに接続、SiriやGoogleアシスタントが起動する。

右側のつるにはマイクが搭載されているため、ハンズフリー通話も可能だ。

また、Boseが昨年末に発表した「Bose AR」の機能も搭載している。

「Bose AR」とは機器に埋め込まれたモーションセンサーから取得する情報と、モバイルデバイスのGPS情報から使用者がいる場所や体の向きなどを検出し、使用者の周辺環境に関するインフォメーションを音声で説明してくれるサービス。

例えば観光地で、歴史上の人物の銅像の前に立つとその人物の有名なスピーチが再生したり、目的地までのルート案内をしたりすることが可能だ。

サングラスとしての機能も保証。UVA(紫外線A波)、UVB(紫外線B波)を99%カットする。

競合にアマゾン

アイフレーム型デバイスといえば、アマゾンには、「Echo Frames」がある。

メガネ店で度入りのレンズに交換すれば、メガネとイヤホンの2役を兼ねる。

左右それぞれ2つずつ、4つのスピーカーが搭載されているため、周囲の音に邪魔されることなくダイレクトに音を聞くことができる。

Bose Framesと同様に、つるにはマイクが搭載されており、iOSには対応していないものの、通話やアレクサなどの音声アシスト機能の起動が可能。

「Echo Frames」は、アマゾンの「Day One Editions」という限られたユーザーに商品を試用してもらい、彼らからのフィードバックを反映して今後の生産状況を決定するというプログラムの一環として製造されているため、現段階での一般販売は未定だ。


(photo courtesy of Amazon)

現段階ではBose、アマゾンともフレームのデザインが限られており、発展の余地が伺える。「Frames」の今後の発展が、オーディオ市場にどのような変化をもたらすか注目したい。

文=河村優

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