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電子タバコメーカーの「ジュール(Juul)」の出資元が、同社の企業価値を3分の1近くも引き下げたと報じられた。ジュール創業者のAdam BowenやJames Monseesらは、ビリオネアとしての地位をごく短期間で失うことになる。

ジュールの出資元のヘッジファンドDarsana Capital Partnersは先日、同社の企業価値を240億ドル(約2.6兆円)に引き下げたとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。ジュールの企業価値は今年の初めには380億ドルとされていた。

ジュールの創業者2人はそれぞれ同社株の1.75%を保有しているが、フォーブスは現在の彼らの保有資産が約9億ドルに低下したと試算している。



WSJによると、ジュールは2015年からの3年間で評価額を56倍にも高めていたという。昨年12月にはタバコ業界大手のアルトリアが約130億ドルでジュールの株式35%を取得し、企業価値は380億ドルまで高まっていた。これによりBowenとMonseesの保有資産は、それぞれ11億ドルとなりビリオネアの仲間入りを果たしていた。

しかし、今年4月に米FDA(食品医薬品局)が電子タバコに関連する健康被害についての調査を開始して以降、アルトリアの株価は以前の3分の2近くまで下落し、300億ドルに及ぶ時価総額が失われた。アルトリア株は今年に入り、17%以上の下落となった。

FDAは現在、フレーバー入りの電子タバコの全面禁止を計画中と伝えられている。ジュールの米国での売上の80%以上がフレーバー入りのプロダクトで、今後は大幅な売上の減少が懸念されている。

政府関係者らはジュールのマーケティング戦略に関する調査を開始しており、世論の批判の高まりのなかで、9月末にはCEOを務めたKevin Burnesが辞任していた。

編集=上田裕資

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