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ビジネス・インサイダーの記事によると、ライス大学、コロンビア大学、ノースカロライナ大学の研究チームが経営学修士(MBA)課程の学生1800人以上(海外生活の経験がある人もない人も含まれる)を対象に行った調査の結果、異文化で生活したことのある人は、自分自身について──つまり自分がどのような人物で、どんな価値観を持ち、何を大事に思っているかについての考えを明確に持ち、今暮らしている場所の文化と自国の文化についても良く理解していることが分かった。

海外生活は、人生を大きく変える経験となる。外国で暮らしたことがある人(または外国帰りの知り合いがいる人)なら誰もが、その大きな影響については理解しているだろう。私はこれまでに4つの大陸に住み、60か国以上を旅したが、異国を訪れた時は毎回、異文化や自文化、そして自分自身について何かを学んだ。これは終わりなき観察、学習、内省、成長、そして挑戦のプロセスだ。

前出の研究チームは言及していないが、海外での居住・勤務経験は仕事の面でも人を変えることを、私はこれまでに目の当たりにし、自分でも経験してきた。他国での生活に内在する新しい経験や挑戦に心を開けるなら、人は新たな文化で暮らすことで仕事面でも急成長を遂げられる。

外国ではさまざまな新しい経験に直面し、立ち向かい、解決を迫られ、対処をしなくてはならない状況に置かれるため、私は外国で2年働くことは母国で5年働くのに匹敵すると考えるようになった。その経験は人生を変え、急激な成長をもたらす。

少し考えてみてほしい。自国にいれば毎日気にもしないうちに起こることが無数にある。コーヒーを注文し代金を支払う方法、会議の進行方法、打ち合わせでどの言語を使うか、病院の予約方法、光熱費などの支払い方法、職場までの道順、イベントには何を着て行ったらいいか、食料品を買う場所/方法/時間、ストーブの付け方、シャワーでお湯を出す方法、道路を渡る時に左右どちらを見るか、洗濯の仕方──こうした多くの些細なことを自動運転モードで行っている。

だが外国に住むと、自動運転モードではいられない。言葉やその土地独特の習慣が壁になり、生活の非常に些細なことについても注意を払わなければならない。結果として、観察力や意識が劇的に高まり、一つの目的(大小は問わない)に対する達成方法が一つだけではないことを理解するようになる。こうした力は当然、仕事にも生かせるものだ。一歩引いて観察し、状況を見極め、独創的なアプローチを考え、前に進む能力が継続的に鍛えられ、研ぎ澄まされる。

編集=遠藤宗生

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