安全地帯から一歩踏み出すにはどうすれば? 必要な2つの質問

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あなたは、人前で話さなければならないのに壇上に上がる前から膝ががくがくするだろうか? それとも、知り合いのネットワークを広げたいものの、知らない人とちょっとした会話をするよりもくぎを飲んだ方がましだと感じているだろか? あるいは、会議で発言すればあなたの仕事での評判が上がるのに、間違ったことを言うことを恐れているだろうか?

私たちには誰しも、恐れを感じる状況があるはずだ。それこそが、私たちの安全地帯の外にあるものだ。

私が講演やトレーニングを行う際に頻繁に尋ねられる質問は、どのようにしてA地点からB地点に移動するかだ。A地点とは、何かがこの上なく恐ろしく感じられる地点で、B地点とはこの何かがあなたの安全地帯の中にある状況を指す。これは、怖いか怖くないかという白黒はっきりする話なのだろうか、それとも、その間にはどちらとも言えない中間地帯が存在するのだろうか?

私は、この2つの間に中間地帯が存在することに気づいた。また、「私はこれが得意か?」と「私はこれをしているときにしっくり感じるか?」という2つの質問を自問すれば、自分がこのスペクトルのどの地点にいるかを見極めることができることにも気づいた。

1つ目の質問はスキルに関するもので、2つ目は違和感に関するものだ。この2つの質問を同時に、同じ状況に対して自問すれば、人生におけるさまざまな状況を次の4つのどれかに当てはめることが楽にできるはずだ。

1, 安全地帯(自分には能力があると感じ、違和感がない状況)
2. 気取り屋地帯(自分には能力があると感じるが、違和感を感じる状況)
3. 不器用地帯(違和感はないが、能力があると感じられない状況)
4. 恐怖地帯(違和感を感じ、能力があると感じられない状況)

例として、私が経営学修士(MBA)の授業を教えることになったときの話を紹介する。初めて授業を始めたとき、私は確実に恐怖地帯にいた。私は自分に能力がないと感じていたし、これが自分自身ではないような気がしていて、なぜ私のような人が教壇に立って講義しているのだろうと常に自問していた。

時間がたつにつれ、私は気取り屋地帯(授業をする能力はあると感じるが、いわゆる「専門家」であることに違和感を感じる状態)と不器用地帯(自分があまり知識を持っていない話題について教えている状態)の間を揺れ動き、最終的には講義をする上で安全地帯に到達した。ただし、大きな一歩を踏み出すための最善の方法を理解するには、努力と根気、そして多くの試行錯誤が必要だった。

あなたはどうだろう? あなたは、安全地帯の外に踏み出すのを避けているだろうか? どうすれば、この枠組みを使って今後前進することができるだろうか?

翻訳・編集=出田静

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