いま現地で注目を集めているスタートアップも紹介しよう。1社目は、ハーバードでMBAを取得し、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOとシェリル・サンドバーグCOOから本社に招かれた経験も持つ女性起業家、Naiyya Saggi氏が手がける「BabyChakra」だ。
インド最大のプラットフォーム「BabyChakra」 創業者兼CEOのNaiyya Saggi氏
BabyChakraは、5歳までの子どもを持つ保護者をガイドするインド最大のプラットフォーム。機械学習を元に、毎月250万以上のユーザーと医師や製品を繋げている。
2社目は、企業がエンジニアを雇用するためのプラットフォーム「Skillenza」だ。共同創業者兼CEOのSubhendu Panigrahi氏は、学生時代にはE-Cellにも所属し、当時から起業家をめざしていたという。
バンガロールに拠点を構える同社は、インド国内で外資系大企業のクライアントを多く持つ。既に5000万人の優秀なエンジニアが登録しており、企業はそのなかから自社に必要なスキルを持ったエンジニアの採用を行うことができる。
Panigrahi氏は、「戦略と実行のバランスを上手く保ち、ベストチームをつくり、さらに彼らビジョン実現のためのモチベーションを上げ、最大の成果を出すために実行してもらう」ことを心掛けているという。
今回、ムンバイで感じたことは、インドでは、国内のスタートアップに関して国や教育機関をあげてのサポートと、それに応える人材が豊富に存在するということだった。13億人を超える世界第2位の人口と、同じく第7位の国土を持つ大国は、いまやスタートアップエコシステムでも世界に冠たる強国なのだ。