今年の番付では、保有資産額が最低ラインの21億ドルに及ばずランク入りを逃したビリオネア(資産額が10億ドル以上の富豪)の数が過去最多の221人に上った。番付に入った人のうち66.5%が自力で富を築いたセルフメイド富豪で、63.5%が自身の企業の創業者だった。
フォーブスのルイサ・クロール副編集長(富豪担当)は「今回もまた、大きな飛躍や後退、逆転が起きた1年だった」と解説。また同じく本誌で副編集長(富豪担当)を務めるケリー・ドランは「フォーブス400は、誰が上昇し、誰が転落したかを集約したもの。毎年、脱落者が出て、新興の起業家に取って代わられている」と語る。
首位を維持したベゾスは、離婚に伴い史上最大の財産分与を行い、保有株式の4分の1を元妻のマッケンジー・ベゾスに譲渡した。マッケンジーはこれにより今年、初のフォーブス400入りを果たし、保有資産額361億ドル(約3兆8700億円)で全体15位、女性で3位の米富豪となった。今年は56人の女性が番付に入っている。
ドナルド・トランプ大統領の順位は昨年の259位から今年は275位へと後退したが、その保有資産額は昨年と同じ31億ドルとなった。今年は22人が番付から脱落し、19人が新たに仲間入りを果たした。今年の新顔にはマッケンジー・ベゾスの他、ジュリア・コック(13位、保有資産410億ドル)、人気ゲーム「フォートナイト」開発企業を率いるティム・スウィーニー(150位、同45億ドル)、プエルトリコ出身者で初のビリオネアとなったオーランド・ブラボー(287位、同30億ドル)がいる。
以下は今年の「フォーブス400」トップ10の顔触れ。
1位 ジェフ・ベゾス(アマゾン・ドット・コム)/1140億ドル
2位 ビル・ゲイツ(マイクロソフト)/1060億ドル
3位 ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ)/808億ドル
4位 マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック)/696億ドル
5位 ラリー・エリソン(ソフトウエア事業)/650億ドル
6位 ラリー・ペイジ(グーグル)/555億ドル
7位 セルゲイ・ブリン(グーグル)/535億ドル
8位 マイケル・ブルームバーグ(ブルームバーグ)/534億ドル
9位 スティーブ・バルマー(マイクロソフト)/517億ドル
10位 ジム・ウォルトン(ウォルマート)/516億ドル