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こうした状況を受け、「このファーマーズマーケットの世界観をウェブ上で実現する」と秋元が意気込み、立ち上げたのが「食べチョク」だ。



秋元が自分の足で農家を一軒一軒まわり、登録者を増やしていった。審査を通過した生産者のみが、こだわって作った生鮮品を「食べチョク」で消費者に直接販売することができる。

秋元によれば「少量で多品種を作る農家が多く、1農家で野菜ボックスを作れる」ことが特徴となっており、消費者は季節に合った旬の食材が購入可能とのこと。

また「食べチョク」はマーケットプレイス形式を採用しているため、生産者は自由に販売価格を決めて商品を出品でき、消費者は好きな農家から商品が購入できる。

マネタイズの方法は販売手数料で、商品代金の20%が食べチョクに入ってくるスキームとなっている。従来の構造では商品代金の70%が手数料として差し引かれ、農家の粗利は代金の30%となっていたが、「食べチョク」を使えば80%の粗利が確保できる。

栽培データの保有が強みに

「食べチョク」の競合として、ポケットマルシェが挙げられるが、秋元によれば「農家ごとの栽培データを持っていること」が食べチョク独自の強みになっているという。

どの食材を、どのタイミングで栽培するのか──年間の栽培スケジュールを持っておくことで、消費者の好みに合う食材を定期的に送れるようになるほか、シェフの要望に合わせた食材を販売することもできる。

実際、ビビッドガーデンはおまかせ野菜宅配サービス「食べチョクコンシェルジュ」を2018年2月にスタートし、飲食店向け食材仕入れサービス「食べチョクPro」を2018年11月にスタートするなど、幅広いニーズに対応している。



「物がありふれている時代になり、価格や見た目などのこれまで評価されてきた項目に加えて、その商品を買う『理由』が重要視されてきている。そうした時代背景もあり、食べチョクが支持されているのではないか、と思っています」(秋元)

2019年には肉、魚、酒の取り扱いもスタートし、こだわり食材の総合マーケットプレイスへと発展を遂げている「食べチョク」。生産者の“こだわり”が正当に評価される世の中の実現に向けて、秋元の挑戦はこれからも続く。

写真=食べチョク提供

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