グーグル
グーグル(アルファベット)は、よりリーズナブルな評価を得ている。同社の検索事業と広告事業は、引き続きかなりの利益を上げている。とはいえ、各国政府によって数々の規制をかけられたり、法的問題を突きつけられたりしている点では、フェイスブックと同じだ。
さらにYouTubeは、見る人を巧みに操作するコンテンツやヘイトスピーチの温床となっている。こうしたものを十分に規制できていないとして、グーグルはますます批判を受けるようになっている。
未来に向けた大きな賭けとなるのが、アルファベット傘下にある自動運転開発企業「ウェイモ(Waymo)」だ。同社は、自律走行車の普及を進めるとしてグーグルが期待をかけるオペレーティングシステムの構築に邁進している。
とはいえ、完全な自律運転車の完成はおそらく、おおかたの意見よりもずっと先になる可能性が大きい。現段階のテクノロジーには安全面の懸念がつきまとっているのだ。LiDAR(Light Detection And Ranging)を使ったウェイモのシステムも不安視されており、困難な運転条件に対応できる能力が備わっていないと、懐疑派は強く主張している。
グーグルは、「自動運転車のAndroid」に相当するシステムの完成を目指して、さらに多額を注ぎ込まなくてはならないだろう。しかも、それが実現する保証はない。ウェイモは、大きな収益源に進化するのではなく、同社にとってのお荷物になり下がってしまう可能性もある。
有望な他社
FAANGに頼っていれば簡単に利益が得られた時代は、そろそろ終わりに近づいている。しかし、FAANG以上とは言わないまでも、FAANGと同程度の価値をもたらしてくれそうな企業はほかにもある。
たとえばマイクロソフトは、人工知能からクラウド・コンピューティング、ゲーミングに至るあらゆる分野で支配的な力を持っている。米ゲーム大手「アクティビジョン・ブリザード(Activision Blizzard)」とエレクトロニック・アーツ(Electronic Arts)は、ビデオゲーム業界の巨大企業であり、エンターテインメントの未来だ。
また、小規模小売業者がオンラインで販売するうえでなくてはならない存在だと言えるのが、Eコマースプラットフォーム「Shopify(ショピファイ)」だ。
これらの企業は、その頭文字をくっつけた覚えやすい通称はできないかもしれないが、多くの投資家にとって、FAANGではない新しい投資先になるかもしれない。