ビジネス

2019.10.01

人々が触れると、ロゴがインタラクティブに変化。チームラボがdipの新たなロゴに込めた思い

(左)ディップ代表取締役社長兼CEOの冨田英揮 (右)チームラボ代表の猪子寿之


また、冨田も猪子について、このように語る。

「私はチームラボの猪子作品の大ファンであり、また猪子さんの才能にはいつも驚かされています。本当の天才は滅多にいませんが、猪子さんは数少ない天才の1人だと思っています。僕の天才の定義は時代を変えた人、そして時代を変える人。猪子さんはアートの世界でアートの定義を大きく変えようとしている。そして我々も今期は”Evolution”をテーマに、会社を大きく変えようとしているので、新しいコーポレートロゴは猪子さんにやってもらいたい、と思っていました」(冨田)

制作期間を経てチームラボが提示したインタラクティブに変化する新ロゴを見て、「予想を上回り、衝撃を受けました。いままでのロゴという概念とはまったく違う。まさしく我々がこれから目指そうとするもので、新しい世界の扉を開いてくれる印象でした」(冨田)。

人間の働き方が変わる時代へ向けて

新しいコーポレートロゴを制作した猪子は、インタラクティブに変化するようにした狙いについて、こう語る。

AI・RPA など新しいテクノロジーが労働力を担う社会が到来すると、現代の仕事の概念はガラッと変わり、働くということが、とても創造的で、たぶん共同的なことになっていくと考えています。それは、つまり、今までの社会でいう遊ぶようなことなのだと思うのです。そんな社会を思い描きながら、世界中が繋がって、人々が触ると変化する、つまりみんなで一緒に遊べるということをコンセプトにしました。



ディップの事業とみなさまとの接点が実質的にデジタルメディアであることを考慮し、これまでのように混ぜると暗くなり黒くなる印刷や物質の色ではなく、混ざると明るくなり白に近づいていく光の色で表現し、そして、これまでのように分断され、人々と無関係であることが前提ではなく、常に世界に繋がっていて、人々の力によって動き変化するインタラクティブなロゴにしました」(猪子)

そして、冨田もこれからの働き方について「今後オペレーション業務がAI・RPAに置き換わり、人々が携わる労働については、個性を活かせるクリエイティブな仕事が増えていくことが予想されます。我々は企業への労働力のソリューション提供に加えて、仕事をする方々が今後どのように進化すべきか、それを当社がどのようにサポートすべきかという課題に取り組んでいくことで、当社企業理念である『夢とアイディアと情熱で社会を改善する存在』であり続けていたい」と語った。

文=本多カツヒロ 写真=小田駿一

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