ビジネス

2019.10.01 07:00

「松下幸之助だったら、どう思うだろう」前田裕二が語る、経営者必須の「最強の剣」

前田裕二


#PR 投稿で共感は得られない
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プロモーションやPRを計画する戦略会議では、「インフルエンサーを2〜3人ブッキングしてSNSでバズらせよう」といったアイデアがしきりに語られる。「SNSで宣伝してください」と誰かからステルスマーケティングに類する頼まれ事をされたとき、自分がインフルエンサーとして安易に利用されることを前田は拒絶する。

「自分が、フォロワーという同志たちに本当に伝えたいもの、届けたいもの、whyが明確なもの、そこに自分自身の意志があるもの、心からいいと思っているものだけを発信するからこそ、SNSという場で信頼や共感を得られ、保てるのだと思う。

ぼくは『ソーシャルネットワークの次に来るムーブメントはライブ配信だ』と確信してSHOWROOMを立ち上げました。ライブ配信サービスでまず日本一になり、やがて、グーグルのような世界一のグローバル企業になる。その大目標を考えたときに、ぼくにとって、SNSは強力な武器です。
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プロダクトがどう動いているか、サービスがどう成長しているか、そういったあらゆる情報が対称的、すなわち瞬時にパブリックに伝わってしまう時代において、経営者として最大の競争優位性は『人』であり、もっと言うなら、『人にひもづく共感の総量』だと思っています。

なぜ、朝から晩まで寸暇を惜しんでSNSの投稿を読み続け、自ら発信を続けているのか。それは、人々の共感の総量という最強の剣を携えて、経営という戦いに勝利するためにほかなりません」

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まえだ・ゆうじ◎1987年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、外資系投資銀行に入行。数千億〜兆円規模の資金を運用するファンドへの株式アドバイザリーを行う。2013年、DeNAに入社して仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。15年に当該事業をスピンオフし、SHOWROOM(株)を設立。著書『人生の勝算』は10万部突破、18年12月に発売した『メモの魔力』は39万部超えのベストセラーに。

文=荒井香織、写真=筒井義昭

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