テスラが「出迎え機能」を実装、自動運転でオーナーの元へ

駐車場に停めたクルマを、自分が居る地点まで自動運転で呼び寄せる「スマート・サモン」(Photo by Sjoerd van der Wal/Getty Images)

テスラは9月26日、車載ソフトウェアのバージョン10.0を発表し、賛否両論を巻き起こすかもしれない新たな機能を追加した。その機能とは、駐車場に停めたクルマを、自分が居る地点まで自動運転で呼び寄せる「スマート・サモン(Smart Summon)」だ。

スマート・サモンは、アプリ内のボタンを押すことで近隣に停めた車両を呼び寄せることを可能にする。ドライバーは自身で運転をする必要がなく、自動運転で車両が目の前に接近し、出迎えてくれる。

テスラの車両にはセンサーが搭載されており、障害物を検知した場合には、クルマは自動的に停止する。万が一、事故が発生した場合に責任を負うのはドライバーであるとテスラは明言しており、スマート・サモンの利用は「自分の車が視界に入る範囲内」に限定するよう求めている。この機能は大きな荷物を持っている場合や、雨天の際に役立つとテスラは述べている。

ガートナーのアナリストのMike Ramseyは、この機能がどこまで実用的かには疑問を示しつつ、「テスラが人々を驚かせ、興味深いイノベーションを提示する上では有効だろう」と述べた。

また、一部からは危険性を指摘する声もあがるが、少なくともカリフォルニア州においては、この機能は合法だという。カリフォルニア州陸運局(DMV)の広報担当者によると、スマート・サモン機能は自動運転テクノロジーに該当するものではなく、法規制の対象ではないという。

ただし、DMVはフォーブスに寄越したEメールの声明で「テスラはこの機能の導入にあたり、利用者に十分な注意を行うべきだ」と述べた。「スマート・サモンの利用にあたっては、オートパイロットと同レベルの配慮が必要だ」と担当者は話した。

テスラは今回のソフトウェアのアップデートで、車内のエンタメシステムにネットフリックスやスポティファイ、ユーチューブ等を統合した。さらに、停車中の車内でカラオケを楽しめるようにした。

編集=上田裕資

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