「デザイン経営」の本質を考える


Design Opsが生まれたきっかけ

ここ2〜3年でDesignOpsが定義されるようになってきた。「デザインプログラムマネージャー」が出現したように、ドロップボックスでDesign Opsが生まれたきっかけはなにか。

「私たちメンバーの多くは、デザインコンサルティング会社出身です。プログラム管理やその他ビジネスでのさまざまな役割を経験していたり、なかにはデザインスタジオのゼネラルマネージャーだった人もいます。彼らはM&Aによってテック企業に入り、デザイン作業ではなく、そこでの共同作業や調整、コミュニケーションなどに時間を費やし、社内のデザインや研究チームを大きくしてきました。そこから運用やデザインプログラム管理の役割に価値があるとわかったのです。社内の人間もデザインプログラムマネージャーの価値を肌で感じるようになり、組織全体に広がっていきました。オペレーション担当者を1人追加するだけで、その価値をすぐに確認できます」(Schwigler)

プログラム管理などビジネスもよく知る人材が入ってきたことで始まったとのことだが、オペレーション担当者に必要なのはどのようなスキルなのか。デザイナーである必要はあるのだろうか。

「私がチームに求めているスキルのひとつは、プロダクトデザイナーと仕事をする意味を理解した上で、他部署の人々のニーズの深いニュアンスを察知することです。組織内のエンジニアやプロダクトマネージャー、その他の人々のニーズを広く理解することも必要です。 そして同時にとても大事なのが、プロダクト開発のライフサイクル、または研究チームのオペレーションの性質をきちんと理解することです。私たちが開発しているプロダクト関しての深い知識をもたなければ、問題を解決することはできません」(Schwigler)

5名のチームでも、Design Opsを始める価値がある

日本でも今後Design Opsを始める必要が出てくると思うが、Design Opsを導入する最低規模はあるか?

「事業の内容にもよりますが、例えば5名のプロダクトデザイナーのチームのように小さな規模でも、オペレーション担当者を追加する価値はあります。 5〜10名の規模は、かなり良いスイートスポットだと思います。通常、チームが20名になった時点くらいから、やるべきタスクが残るようになり、デザインチームにとって負担だと感じるようになります。

 組織全体の規模でいうと、40〜60名の規模で導入すると、組織全体が成長していくフェーズに役立ちます。私の前職では、60名規模の際に私がDesign Ops担当として入り、そこから200名規模に組織が成長しました。その時は、本質的には組織のためのものに多くの時間を費やしました。人員計画、予算編成、雇用慣行の定義など、採用とHR、財務とIT、法務、その他すべてを含むサポート機能を使ってDesign Opsの管理をしました。

もしあなたの組織のデザインマネージャーがこれらの運用管理ばかりに時間を取られて、肝心のプロダクト品質、プロダクト戦略、チームの成長と育成のために時間を取れていない状況ならば、それ以外の仕事はDesign Ops担当者に引き継ぐべきです。そうすればデザインマネージャー本来の仕事に集中することができます」(Schwigler)

文=リー・コーリー

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