論理的に冷静に判断したら、会社をたたむべきだったのかもしれません。しかし、ここまでくると、もう論理ではありません。情熱に支えられた意志の力に導かれて「続ける」という決断をしました。
この経験から、本物の情熱をもっていると、どんなに困難な状況でも踏ん張り続けることができるのだと身をもって感じたのです。おそらく、あの時コンピュータであれば、「高確率で失敗するので、今は一歩退きなさい」と判断していたでしょう。
また、「NewsPicks」についても同じです。「Thinka」の失敗から学び、「また偽物の情熱で会社に迷惑をかけるわけにはいかない」と考え、より慎重に自問自答を繰り返しましたね。
──とはいえ、本物の情熱だけに頼って上手くいくのでしょうか?
論理的に考えることも重要ですね。情熱だけでは、アイデアだけが先走り、全く違う明後日の方向に暴走するケースもありますから。
最初は、ほとばしる情熱からスタートしても、最後の仕上げは、左脳で論理的に「これはメイクセンスしているか」「理にかなっているか」について判断することが必要だと思います。
右脳と左脳が高次元でバランスが取れている事が最終的に大切になると思います。
連載:起業家たちの「頭の中」
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