I write about Uber, the sharing economy and startups.

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ウーバーやリフトなどの配車サービスの成長を後押ししたのが、ギグワーカーの履歴チェックを行うスタートアップ企業「Checkr」だ。同社のシステムは現在、人材派遣企業のアデコなどでも活用されている。

「雇用の在り方はここ数年で激変した。転職の件数は大幅に増加し、複数の仕事を持つ人も増えている」とCheckrのCEOのDaniel Yanisseは話す。

Checkrは先日、1億6000万ドル(約170億円)をT. Rowe Priceやメアリー・ミーカーのBond Capitalなどから調達したと発表した。フォーブスの「次世代スタートアップ(Next Billion-Dollar startup)にも選出された同社の企業価値は、22億ドルに達し、累計資金調達額は3億1000万ドルになった。

Yanisseと共同創業者のJonathon Perichonの2人は、デリバリー企業のDelivに勤務中に、履歴チェックのずさんさに気づき、2014年にCheckrを創業した。彼らが開発したシステムは、ごく短期間でウーバーやドアダッシュ、インスタカートに採用された。

事業拡大の一方で、Checkrは批判にさらされることもある。配車サービスのドライバーがレイプや暴行などの犯罪を起こすことは珍しくないが、最近ではドアダッシュのドライバーに暴行を受けたラスベガスのレストランの店主が、訴えを起こした。


Checkr CEO Daniel Yanisse by gettyimages

報道によると、問題のドライバーは犯罪歴があったが、履歴チェックの対象範囲が過去7年だったため、見逃されていたという。ただし、Yanisseは「特定の案件についてのコメントは控える」と述べた。

「当社のプロダクトはこの分野で最も優れたものだが、完璧ではない。未来を予測することは不可能だ」と彼は続けた。

Checkrは2018年から過去の経歴だけでなく、リアルタイムの履歴チェックを行う「Continuous Check」を導入し、ウーバーがこれを採用している。

「犯罪者たちはあらゆる手を使って、履歴チェックをくぐり抜けようとする。我々はセキュリティ分野の企業と同様に、常に最新の情報にアップデートを行っている」

Checkrは最近になってサブスクリプション型のサービス提供も開始した。Yanisseは同社の財務状況に関するコメントは避けたが、黒字化は既に視野に入っているという。IPOはまだ数年先のことになるが、当面の間は今回調達した1億6000万ドルを、市場の拡大に注いでいくという。

「今のCheckrがフォーカスしているのは評価額を高めることではなく、市場での地盤を強固にしていくことだ。単なるテクノロジー企業の枠にとどまらないポジションを目指したい」とYanisseは話した。

編集=上田裕資

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