iPhoneの顔認証Face IDを「爆速化」させた最新OSの威力

iPhone10/Getty Images

アップルは2017年のiPhone Xで顔認証のFace IDを導入したが、2年間にわたりこの端末を使用してきた筆者の意見では、使い勝手は十分とは言えなかった。Face IDは認証スピードが遅かったのだ。

また、顔を正面から捉えないと認証出来ない点にもイライラさせられていた。筆者としては、かつての指紋認証のTouch IDのほうが便利に思えた。Touch IDの場合は、即座に端末のロック解除が可能だったが、Face IDの認証は暗い場所では4、5秒もかかってしまう場合があった。

さらに、Face IDは寝起きの顔を認識できない点も頭痛の種だった。

しかし、最新版OSのiOS 13の登場によってFace IDの認証スピードは大きく向上し、様々な角度から顔の認証ができるようになった。アップルによると、iOS 13はiPhone X シリーズのFace IDの認証速度を、最大30%も向上させるパワーを持っているという。

筆者がiPhone Xと、先日発売されたばかりのiPhone 11 Proで確認してみたところ、11 ProはXよりも速い認証スピードを実現していることも確認した。スマホユーザーは1日に100回から300回も、端末のアンロックを行っており、認証スピードの向上は大きなメリットだ。

さらに、Face IDにはセキュリティ面での利点もある。アップルによると、Face IDを搭載した端末が他人にロック解除される可能性は、100万分の1だという。一方で、Touch IDの場合は、他人の指紋で解除される確率は5万分の1とされていた。アップルの認証テクノロジーが、ここ数年で大きく進化したことは事実だ。

編集=上田裕資

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