不動産物件検索サイトの米レッドフィン(Redfin)は、主要大都市圏を対象にした最新の分析で、7種の変数に着目し、次に不況が訪れた際に最も大きなリスクにさらされる可能性のある地域を割り出した。
考慮された変数には、定番の指標である「ローン資産価値比率(loan-to-value ratio:LTV比率、物件価格に対する住宅ローン借入金の割合)の平均値」や、「住宅価格の中央値に対する世帯所得の比率」、「過去の販売価格変動」が含まれている。また、都市経済のファンダメンタルズを示す指標のいくつかも考慮された。例えば、「地域雇用の多様性(同じ雇用主の下で働いていると見られる人の数)」、「地域経済の輸入に対する依存度」、「12か月以内に異なる価格で2度売買された住宅の数」、「世帯主が65歳以上の家庭の割合」などだ。
この分析は、地方の住宅市場に影響する要素の全体像を描き出し、最も大きなリスクにさらされているのはどの都市かを浮き彫りにしている。
前回の不況では差し押さえセールやショートセール(任意売却)が目立ったことを踏まえ、以下では、LTV比率をもとに、リスクの度合いが高い方から低い方の順で都市を列挙した。
レッドフィンのリポートにある表では、7種の変数すべてが提示されているが、ここではわかりやすいよう、1種の変数のみを取り上げた。
最もリスクが大きい都市のローン資産価値比率
1. リバーサイド(カリフォルニア州)… 65.3%
2. フェニックス(アリゾナ州)… 64.8%
3. マイアミ(フロリダ州)… 50.4%
4. サンディエゴ(カリフォルニア州)… 65.6%
5. プロビデンス(ロードアイランド州)… 70.6%
6. タンパ(フロリダ州)… 59.2%
7. ラスベガス(ネバダ州)… 61.0%
8. ロサンゼルス(カリフォルニア州)… 62.6%
9. サンアントニオ(テキサス州)… (入手不可)
10. オーランド(フロリダ州)… 61.2%