8月28日、コニカミノルタは「生活習慣臭啓発プロジェクト発表会」を開いた。登壇したのは、医師でニオイ評論家の桐村里紗、女優・モデルの河北麻友子、お笑い芸人のバイきんぐの二人。
口臭をはじめ、汗臭やアラフォー男性のミドル脂臭、アラフィフから発生する加齢臭と臭いの悩みは尽きない。「悪臭化した臭いは健康状態の悪化により生じているかもしれない」(桐村)という。コニカミノルタと桐村は「生活習慣臭」という新たなニオイの概念を提言。
生活習慣臭とは、ストレスフルな仕事や深夜の飲み会、無理なダイエットなど生活習慣の乱れが原因で発生する臭いの総称で、「カラダの変調アラート」とも言える。そのためには生活習慣を根本的に見直す必要がある。
新規事業を牽引するBIC
コニカミノルタが臭いに着目した商品を販売したのは2017年。ニューラルネットワークを用いたAI技術により、臭いの種類を嗅ぎ分けるKunkun bodyをクラウドファンディングで先行発売した。
Kunkun bodyは、デバイスとアプリケーションを連動させ、くち・あたま・耳のうしろ・わき・あしの臭いを100段階で数値化し対策方法を提示、汗臭、ミドル脂臭、加齢臭に嗅ぎ分けることができる。
この斬新なアイデアを商品化したのがコニカミノルタの新規事業開発を担うビジネスイノベーションセンタージャパン(BIC)だ。ペーパーレス化が進む中、BICはコニカミノルタの売上の約8割を占めるオフィス向け複合機が今後伸び悩む可能性がある危機感から、新規事業を立ち上げるために設立された組織。現在、世界5拠点で常時約100のプロジェクトを走らせている。
BIC Japan所長の波木井卓は、自ら立ち上げたスタートアップをバイアウト後、コニカミノルタへ入社した。
所長に就任した波木井は、早速新規事業の立ち上げのため社外から10名を獲得し、新規事業のアイデアを連日議論した。こだわったのは「自分自身がまず使いたいと思うようなサービスだった」(波木井)という。