米電子たばこメーカーは「若年層依存症」、問題克服は可能か?

(電子たばこJUUL / Getty Images)


一番人気は「マンゴー」

アフリカ系米国人の公衆衛生の向上を目指す「African-American Tobacco Prevention Network」によると、咳止めシロップと風味が似ているとされる「メントール」のフレーバーは、少数派の10代の間で特に人気がある。一度利用を始めたら、やめるのは難しいとも指摘されている。

マーケティング調査会社・ニールセンのデータによれば、「キャンディケイン」やミントタブレットの「アルトイズ」に似ている「ミント」の年間売上高は、およそ23億6000万ドル。最も人気の「マンゴー」(店頭での販売はすでに中止)の年間売上高は、およそ8億8700万ドルに上っていた。

ジュールの対応

ニコチンへの依存も問題だが、お金を儲けることへの“依存”から抜け出すのも難しいことだ。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、ジュールは今年上半期、米国内でデバイス(本体)1200万個以上と、カートリッジ(ポッド)3億9000万個以上を販売した。

同社は電子たばこを販売する小売店の年齢確認システムの導入を支援するため、1億ドル以上を拠出する方針を明らかにしており、電子たばこの利用が子供たちの間に広まることを阻止するために一役買いたいとしている。

さらに、ソーシャルメディアでの露出を大幅に減らし、「ミント」と「メントール」「タバコ」以外のフレーバーの小売店での販売を中止するなどしている。

編集=木内涼子

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