木星の衛星イオにある巨大火山、9月中に噴火の見通し

(木星の衛星イオ/ Getty Images)

木星の衛星「イオ」は、太陽系で最も活発な火山活動が見られる天体として知られている。そのイオで最大の火山が、間もなく噴火する見込みであると惑星科学研究所が発表した。

同研究所の上級研究員のジュリー・ラスバーンによると、イオで最大の火山である「ロキ火山」が9月中に噴火する可能性があるという。この火山は過去20年の間、比較的定期的に噴火してきたという。

火山の噴火の予測は難しいが、ロキに関しては20年にわたる観測データが蓄積されているため、精度の高い予測が可能だという。

ロキが噴火した際の炎の勢いは非常に強く、地球から望遠鏡で確認できるほどだとラスバーンは述べた。1990年代のロキの噴火周期は約540日だったが、現在は475日にまで短くなっている。

「周期が変わっていなければ、次の噴火は2019年9月ということになる。前回の噴火は2018年5月だったが、このときの予測は的中した」とラスバーンは語る。しかし、ロキの名前の由来は、北欧の神話に登場するいたずら好きな神であり、科学者たちの期待を裏切る可能性もあるという。

編集=上田裕資

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