挑戦する人と挑戦する企業をつなぐ、Forbes JAPAN 初の採用ブランディング

一休といえば、Yahoo!によるTOBが行われた2016年以降、以前の2倍以上の成長曲線で、まさに非連続の、劇的とも言える成長を果たしている。そんな一休を率いる代表取締役社長CEOである榊淳の存在を、読者の皆さんはご存知だろうか。

「彼の存在自体が福利厚生」
「ユーザーファーストの想いが強く、稀有な存在」
「圧倒的なスピードで選択と集中の決断し、実行できる人」

など、現場から絶大な信頼が寄せられている。TOBからの社長交代後、榊率いる一休はなぜこれほどまでに、市場から支持され、成長を続けることができたのだろうか。

TOBからの3年間、一休での日々を回顧してもらった。

サービスは想像よりも強い。組織の混乱には負けない

「すべては計画通り。ただ、それだけだと思います」。

これが、一休に対する、この3年間の榊なりの見解だ。本業が苦しくなった企業がM&Aされるケースは多いが、一休は違った。成長を続けている最中であったこと。そしてもう一つ、Yahoo!とのトラベル領域やレストラン領域におけるシナジーが、着実な成果につながったということが挙げられるだろう。

「奇策を出したわけでもありません。一休単体の事業の成長にシナジーが乗れば、成長はえび反りになるはずじゃないですか。なので、計画通りに物事が進んでいるということ」。

とはいえ、少なからず組織は混乱しただろう。その組織をどう沈静化し、再び束ねていったのか。すると榊は、「こういう場合、大抵、組織は混乱するものですよ」とさらりと言ってのけ、こう続けた。

「サービスというのはね、思っているよりも強いんです」。

現場でエース級の人材が抜けるような場合もそうだろう。顧客が離れていくのではと心配する声は上がるが、サービスが顧客からの支持さえ受けていれば、なんら問題はない。それくらい、サービスの持つ強い力を信じているのだ。

この自信は、榊のコンサルタント時代の経験からきている。顧客からの支持を失うことで事業状態が悪化していく会社を、榊はいくつも見てきた。だからこそ、組織の混乱収束にパワーを割くのではなく、顧客から信頼を得続けるサービスであり続けることに、力を注いだのだ。

「実際、一休がYahoo!の傘下になったと思っている施設様はあまりいない。ご存じでも、『一休は一休だよね』と言ってくださる。つまり、良い意味でこれまでと何ら変わっていないということです」。



データは真実を教えてくれる、ユーザーは新たな気づきを与えてくれる

変わっていないといえば自身の役割も、と榊は続ける。

一般的に、社長の仕事は決定することと言われているが、榊はそうだろうかと首を傾げ、「そもそも社長の仕事なんてものはないと思うんですよね」という言葉を発した時には驚かされた。

なぜなら、一休では宿泊とレストラン、それぞれの持ち場での意思決定は、日々、各担当役員がスピード感と責任感を持って実行しているからだ。

榊は、各事業部で適切な意思決定ができるよう、現場にデータを提供する役割を担う。

「僕は数字が好きなんです。だから、様々なデータを納得する深さまで掘り進めて、今解決するべき課題を、なるべく小さい粒で特定する。そこまでが僕の役割。そして、どう解決するのかは、基本、現場に任せています。インターネット業界は、意思決定する前に、事実の探求ができる業界ですから」。

例えば、食品会社でインスタントスープを販売していたとしたら、本当の売り上げは販売データを見てもわからない。売り上げとは、問屋に卸した金額であり、実際に消費者の手に渡った金額とは異なるのだ。こういった業態の企業は、経営において、“不正確な情報”で正確な意思決定をすることが求められる。

しかし一休は、正確な情報を手にすることができる。不正確な情報で意思決定をしなければいけない人と、正確な情報で意思決定できる人。どちらが、良質な次の一手を考えられるかといえば、答えは明らかだろう。正確な情報を手に入れるほど、正確な意思決定ができる。だからこそ、榊は日々、データに向き合う。

ただ榊は、膨大な定量データとの会話以外も重要視している。それはユーザーへのインタビュー。ユーザーとのディナーの席に、榊は率先して出向くのだ。

「データは鳥の目。俯瞰でどういう動きをしているのかを捉えることができる。ユーザーの皆さんとの会話は、虫の目。なぜその瞬間、一休レストランではなく、他媒体を見て予約をしたのかを、生々しく知ることができます」。

一休レストランよりも競合サービスを利用したという事実の裏側には、合理的な理由が必ずある。その理由を聞いた時、「あぁ、このままじゃサービス、まずいなぁ」と感じることが重要なのだという。その声はただの一人のユーザーの声ではなく、氷山の一角。多くの同じ声が潜んでいるかもしれないと捉える。

この3年間、一休の圧倒的な成長を支えてきた姿勢、「ユーザーファースト」の浸透は目覚ましく、もはやこの概念は一休のカルチャーそのものと言ってよいだろう。しかしこれは、浸透すべくして浸透したとも言える。なぜなら、社長自らが、些細とも言えるユーザーの声に、大切に耳を傾けてきたという、この事実からユーザーを知り、良いサービスを提供することに対する、並々ならぬ覚悟を感じるからだ。


とにかく、ユーザーに愛されるサービスを作る。それだけ

社長に就任した当時、榊は一休をどうしていきたいかという質問に対して、『愛される会社・サービスを超えて、強い会社・サービスに』と語っていた。では、現在地はどうなのかと尋ねると、こう即答した。

「会社もサービスもどんどん強くなっていると思います」。

売上が伸びているから、という安直な解釈ではない。社員一人当たりの売上高をみて、榊はそう判断しているのだ。

「社員一人ひとりが、自分の持ち場で自分のクリエイティビティを発揮しているかどうかが、一人当たりの売上高で見ることができます。そのベースが上がっている、それは個々社員が活躍できている証拠でもありますからね」。

インタビューも終盤。榊に、一休で働く醍醐味は何かと聞いた。

「やっぱり、ビジネスモデルが素晴らしいんですよ」という答えが返ってきた。
「一休の仕事は、世の中に幸せな時間を増やすこと。気の合う仲間とご飯に行くとか、家族と旅行に出かけるとか。これって最上の喜びじゃないですか。一休が目標に掲げる、『こころに贅沢させよう。』そのもの」。

そしてこうも続けた。「自分のために頑張るよりも、世の中のために頑張れるっていいですよね。そんな仕事って、そうたくさんはない。施設さんからもユーザーさんからも喜んでもらえる。こんな綺麗なビジネスができているって、最高ですよ」。

思わぬところから一休の競合となるサービスが日々、生まれている。誰もが名を知る、世界的企業が一休のフィールドに参入する可能性だってある。

しかし、榊の顔に焦りの色はない。

日本の宿泊業界・飲食業界を元気にする、という強い気持ちを持ち、魅力的な商品を仕入れ、データサイエンスを用い、効果的にユーザーに提示していく。それを極めればきっと、独自の存在感を示し続けていけると考えているからだ。

「僕は一休のサービスがとても好きなんですよ。事業で嬉しいことも悲しいこともある。でも真剣に取り組んでいるから、面白い。とにかく、ユーザーに愛されるサービスを作ることを考えるだけです」。

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