デモデイとは、投資家やインキュベーターがスタートアップ向けに提供している育成プログラムの一つで、育成プログラム終了時に、スタートアップが自社のサービス内容、今後の戦略、投資家、パートナーへの要望を4〜5分で説明するイベントだ。
500 Startups社は、設立間もない若いスタートアップを支援しているインキュベーター兼投資家で、2010年に設立された。支援するスタートアップの数は世界60カ国、1900社あまりに及ぶ。
開会の挨拶に登場した500 Startups社のCEOのクリステン・ツァイ氏は、500 Startupsの実績として、「これまでに76カ国2200社以上のスタートアップに投資し、そのうちの3社はIPOを果たしている」と説明した。日本でも有名なPeatix社、Whill社、FlyData社も500 Startups社の育成プログラムに参加し、世界に羽ばたいていった。
同氏は、「25回目となる今回のデモデイでは35社が選出され、35社のうちの30%は米国以外のスタートアップで、35社のうちの33%の設立者は女性である」と続けた。
500 Startups CEOのクリステン・ツァイ氏
登壇企業29社を一気見せ
各Startupの持ち時間は3分。MCの案内に促され、スタートアップが登壇する。質問時間はなく、次から次へとスタートアップが登壇する様は、とても小気味良い。
ツァイ氏のスライドには35社とあったが、実際にピッチを行なったのは29社だった。29社を登壇順に一気に紹介する。
デモデイのスケジュール
1. BlueStudios
子供向けNetflixを目指し、OTT Live Streamingサービスを提供している。提供しているコンテンツは教育的なものも含まれていて、親も安心して子供に見せられるようになっている。ビジネスモデルはSubscriptionモデルで月額料金は$9.99。
2. NaoGrid
ホームオーナー向けにクリーンなエネルギーソリューションを提供している。同社が開発した技術を、エネルギー関連企業にライセンスして利益を得ている。
3. Rovilus
どのような業界にも適応したハイパフォーマンスなバッテリーパックを開発している。同社のバッテリーは、高速充電にも対応しているため、電気自動車(EV)向けのバッテリーとして提案している。
4. Inner Trends
機会学習を活用し、企業内にデータサイエンティストがいなくても大量のデータから、ユーザー動向分析、解約率改善、収益向上を企業にもたらすことができるアルゴリズムを開発している。