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「フィットネス業界のネットフリックス」と呼ばれているペロトン(写真:同社提供)

フィットネス分野のユニコーン企業「ペロトン(Peloton)」は先日、IPO価格を26ドルから29ドルのレンジに設定したと報じられたが、米国の音楽出版社協会NMPAが同社を相手取る損害賠償請求の申し立てを行った。

ペロトンはトレッドミルやフィットネスバイクなどのデバイスを、ストリーミングで配信するレッスンのサブスクリプションとの組み合わせで提供し、「フィットネス業界のネットフリックス」と呼ばれている。しかし、ここで問題となったのはレッスン内で使用される楽曲の配信権についてだ。

NMPAは今年4月にペロトンを楽曲の無断使用で訴え、ペロトンは数千曲をカタログから削除していた。しかし、新たな訴訟でペロトンがビートルズの「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」を含む1200曲以上の楽曲を、依然として無断使用中だとされた。NMPAは3億ドル(約323億円)の損害賠償の支払いを求めている。

「ペロトンは適切な著作権処理を行わず、運営を続けている。不正に利用されている楽曲の数は、我々が以前に訴訟を起こした際の2倍以上に達している」とNMPAのCEOのDavid Israeliteは述べた。

ペロトンは間もなく上場に踏み切る予定だが、上場目論見書のリスク要因欄では、コンテンツの書作権処理が問題化する可能性が述べられていた。「当社は音楽コンテンツの著作権処理をサードパーティに委託している。今後の環境の変化や、権利元からの申し立てによりビジネスが阻害される可能性がある」とペロトンは述べていた。

ニューヨーク本拠のペロトンは、NMPAの訴えが反競争的であるとして、法廷で戦う構えだ。

「当社のプラットフォームは信頼のおける音楽業界のパートナーとの連携により、成り立っている。コンテンツはメジャー音楽レーベルや、音楽パブリッシャー、上演権を管理する組織の許諾を得て配信している。根拠を欠く申し立てには反論し、当社側の主張を続けていく」とペロトンは声明で述べた。

編集=上田裕資

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