モスフードサービス社長の定番。トップ直伝「食べ方の極意」

株式会社モスフードサービス 代表取締役社長 中村栄輔


──モスチーズバーガーをきれいに食べるうえでの、「オニポテ」の有効活用方法もありそうですが?

モスチーズバーガーをひと口食べた後、オニポテのオニオン、バーガーとガブリガブリとパクつき、またオニオンを食べる。ポテトではなく、オニオンを最初に食べることには実は理由があります。というのも、モスチーズバーガーをどんどん食べて進めていくと、ミートソースが横にこぼれ始めますよね。それを、残しておいたポテトですくいながら食べるんです。ミートソースのディップのついたポテトもまた美味で、お勧めです。



──オニオンを先に食べておいて、ポテトはディップ用に取っておく。サイドメニューは、そういう使い方もできるんですね。確かに、モスバーガーのラッピングの底に残るソースがもったいないので、僕は最後にチュッとすするのですが、あまりスマートではない。困っている人はいると思います。ポテトでディップしながらきれいにどんどん食べていくのは、なるほど良い方法ですね。

サラダのフォークを活用

実は、サラダについてくるフォークを活用するのもお勧めなんです。サラダを食べているフォークであふれたソースをすくって、バーガーの上に戻すことができます。

──逆に、バーガーのソースをフォークでサラダにかけて、ちょっと贅沢なものにしたりもできますね。……最近は体のことも気になって、「モスの菜摘(なつみ)バーガー(バンズの代わりにレタスでパティをはさんだハンバーガー)」を頼むこともあります。

「モスの菜摘」は、具だくさんな中身を、バンズ代わりにきれいにレタスで包むことが難しくて、とても開発に苦労した商品です。また、当初は4月から9月の、レタスがちょうどおいしい時期の期間限定の商品だったのですが、お客様の強いご要望が有り、年間商品にさせていただきました。それを可能にすることにも苦労がありましたね。



──本当にたっぷりのレタスで包まれていますよね。


もちろん健康志向もそれに繋がりますが、バランスのいい商品づくりを心かけています。お肉と野菜と炭水化物、「モスの菜摘」は、炭水化物がないぶん、レタスをたっぷりと使っています。トマトの厚さとかパティ、ミートソース、オニオンと各要素が口内調理されるときの食感のバランスも考えました。

──「モスの菜摘」には、ドレッシングやマヨネーズがついていてもいいかなと思うのですが。

現時点でつけていないのは、「菜摘」を頼まれるお客様は、ドレッシングのカロリーも意識されるので、それを勘案してのことです。ただ、私たちがつくっているサラダ用のドレッシングは減塩タイプで、カロリーも25〜30kcalほどに落としています。ありがたいことに、高血圧学会から表彰していただきました。

──「ソイ」のパティも出されましたね。

肉を使わないパティということで、おかげさまで最近話題になっていますが、実は、ソイパティを使用した商品を発売したのは4年前です。それと「モスの菜摘」も、もう15年前からやっていますね。最近とみに健康志向の盛り上がりを感じています。
次ページ > もしモスバーガーがビュッフェなら

構成・文=石井節子 写真=帆足宗洋

ForbesBrandVoice

人気記事