多様な人材採用、カギとなるのは人工知能?

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採用におけるAIの未来

研究者のトマス・チャモロプレミュジックとリース・アクタルは、ハーバード・ビジネス・レビュー誌に最近寄稿した記事で、AI技術を面接に応用することの利点を指摘。「現在の面接方法の大きな問題の一つは、プロセスが概して体系化されておらず、質問が面接官の気まぐれと好みに任されていること。これが非効率なだけでなく、偏見のある意思決定につながることは、簡単に分かってもらえるだろう」と記した。

ジャーベットソンは、AIによる面接のポテンシャルについては前向きだが、それが近い将来実現するとは考えていない。「いつ、どのようにこうした面接を活用するかを賢く考えなければ、人種、あるいは性別の問題が非常に悲しい形で影響を与える可能性があり、候補者の体験にも悪い影響を与えかねない」とジャーベットソン。また、彼女によるともう一つ制約がある。「経験の必要な役職に応募した候補者からは時々、(自動化された面接が)侮辱的だとの意見が出た。こうした面接は、雇用主が自分に時間をかける意思がないという印象を与える可能性があるからだ」(ジャーベットソン)

従業員の多様性を高めたい企業にとって、少なくとも採用プロセスの一部から人間の意思決定をなくすことは、採用における無意識の偏見を減らす簡単な方法になるだろう。正しく導入すれば、AIツールは偏見のない方法で候補者を探す素晴らしい方法になるかもしれない。未来の求職者は、ロボット面接官に対して広い心を持とう。ロボット面接官は人間の管理職と比べて偏見が少ないようプログラムされることを願う。

編集=遠藤宗生

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