外国人旅行者が帰国後に懐かしむ日本:「21の魅力」(その3)

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日本を訪れる旅行者が離日後に懐かしく思うこと、「日本滞在中に存分に楽しんでおけよ」と同胞旅行者たちに伝えたいことは何だろう。もしかするとそこに、われわれがもっと愛でながら暮らしてもいい、わが国のささやかな魅力が潜んでいるかもしれない。

外国人旅行者や、海外からの日本長期滞在者向けメディア「Japan Inside」の外国人記者が、外国人旅行者や、半年から10年以上日本に住み、最近帰国した外国人たちに取材し、まとめたリストがある。同サイトの全面協力のもと、3回にわたって一挙公開する(その1その2はこちら)。

15.チャーミングな雑貨


写真:Japan Inside

「ザッカ(雑貨)」とは、文字どおり「雑多なアイテム」のこと。まさか自分が雑貨に恋に落ちるとは思わなかったが、8年間の日本滞在中に雑貨屋を訪れた回数はおそらく数百回を数えるに違いない。コーヒーカップにソファ、これで食べられるのかと思うねじれた形の、でもテーブルに置くとさりげなくクールなスプーンなど、日用品がずらり並んだ魔法の洞窟さながらの空間では、とくに必要なものがないと思っていてもほぼ毎回、何かを買ってしまう。

手先が器用な日本人は、アクセサリーやクラフトを作るのが本当に上手だ。それに、西洋のデザインが愛らしい形でアレンジされている。だから日本を後にしてから、かつてはいたるところにあった雑貨屋を懐かしく思わずにはいられない。

16.トイレと浴室が別々


写真:Japan Inside

日本でも、都市部のほうでは「ユニットバス」(オーバーヘッドシャワーつき浴槽、洗面台、トイレが一つになったプラスチックの箱型空間)を備えた小さなアパートメントがそれなりに一般的だが、ほとんどの日本の家では浴槽とトイレが完全に別室になっている。その理由は、聞けば納得、完全に理にかなっている。

あなたは、わずか数時間前に「大」をした場所からわずか1メートルも離れていないところで体を洗いたいだろうか?

17. コンビニの食べ物がちゃんとしている


写真:Japan Inside

西洋では、栄養価の高い軽食や食事を提供するコンビニエンスストアは、ほとんど見あたらない。私の母国イギリスでは、みすぼらしいサンドイッチ、あやしげなソーセージロール、クリスプ(あなたの国では「ポテトチップ」と呼ばれているもの)、チョコレートバー、砂糖の入ったドリンクが、食事コーナーの棚に並んでいる。

それに比べて日本のコンビニエンスストアは、食べ物に関して非常にいい仕事をしている。小腹を満たすための多種多様なジャンクフードももちろん買えるが、作りたての軽食や、ご飯、肉、麺、健康的な野菜の入った食事が、毎日、どんな時間でも売られている。

家で手作りした料理とは比べものにならないとしても、コンビニ弁当は2番目の選択肢としては悪くないし、食べた後にうしろめたい気分になることはめったにない。
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翻訳=鹿田昌美 編集=石井節子

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