I write about Uber, the sharing economy and startups.

(GettyImages)

米カリフォルニア州は9月11日、ウーバーやリフトらが雇用するギグワーカー(独立契約者)らの権利を守る、新たな法律「AB5」を州上院で可決した。AB5は企業らが業務を委託するギグワーカーの地位を、正規雇用の従業員と同等に引き上げ、最低賃金の保証や労災保険などの提供を求める法案だ。

しかし、ウーバーはこの法案の成立に反対し、法定闘争への準備を進めるとアナウンスした。さらに2020年の住民投票に向けて3000万ドルの資金を用意し、ドライバーにベネフィットを与えて投票を有利に進めようとしている。

ウーバーの法務主任のTony Westは、「当社としては議会の誤った判断に反発する姿勢を継続し、必要な手段を講じていく」と述べた。

州の議員らは、企業らが主要ビジネスでギグワーカーを雇用する場合、もしくは企業がギグワーカーを支配下に置いている場合、彼らに正規雇用者の地位を与えるべきだと主張している。

しかし、ウーバー側は同社のメインビジネスが「複数のデジタルマーケットプレースで構成される、テクノロジープラットフォームの運営」であると主張している。また、ウーバーのドライバーは、リフトやフードデリバリー系のサービスでも同時に勤務可能となっており、同社は労働者を支配下においていないと反論している。

このような理由で、ウーバーは仮にAB5が成立しても、法に従う必要はないと述べている。AB5の成立は2020年の1月になる見通しだ。

カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサムは、既にAB5の制定に同意したと報じられている。しかし、9月11日にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が、ニューサムが、ウーバーやリフトと話し合いを継続中であると報じても、ウーバーやリフトの株価に影響は見られなかった。

ウーバーの今回の反抗的な姿勢は、設立当初にタクシー業界から反発を浴びた際と同様だ。しかし、度重なる法廷闘争の末、同社は妥協を重ねながらも、規制の壁を突破してきた。

テック業界で同様な法的問題に直面する企業としては、TaskRabbitやDoorDashらがあげられる。これらの企業もギグワーカーらに自由意志で働ける労働環境を与えているが、福利厚生は提供していない。

「当社が試練に直面していることは確かだ。しかし、それは乗り越えられない壁ではない」とウーバーのWestは語った。

ウーバーは2020年の住民投票に向けて、競合のリフトにも協力を呼びかけた。その結果、リフトも3000万ドルを用意し基本賃金の引き上げなどを通じ、投票を有利に運びたい考えだ。

「AB5の成立によって50社以上のギグ・エコノミーに関わる企業が、影響を受ける可能性がある。カリフォルニア州の住民投票で勝利し、ドライバーの自由や顧客のニーズを守りたい」とリフトは述べた。

翻訳・編集=上田裕資

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