この3Dプリントの心臓は本物と比べてサイズは小さいが、本物と同じ細胞組織を持っているという。同社はこの技術により、将来的には原寸大の人間の心臓を3Dプリントで作成することが可能になると述べている。
BIOLIFE4Dはミニ心臓の3Dプリントを実現するために、3つの特許取得技術を開発したという。同社は「バイオプリント技術」と、複雑な組織モデルを3Dプリントするのに必要な生きた細胞である「バイオインク」、さらに患者から提供を受けた心筋細胞でミニチュア心臓を作成した。
このテクノロジーは心臓移植の新たな可能性を開くとともに、製薬会社が安全な環境でより正確なモデルを使って迅速にテストを実施するためにも役立つことになる。
3Dプリンターによる心臓の作製には前例があり、テルアビブ大学の研究者が4月に限定的な機能を持つ「うさぎサイズの」心臓の作成に成功していた。仮に、BIOLIFE4Dが作製したより大きな心臓が、同社が述べた通りに機能するのなら、バイオプリント分野に大きな前進がもたらされたことになる。
しかし、3Dプリントの臓器が医学分野で使われるようになるのは、数十年も先になると見られている。