働き方革命最前線 ─ポストAI時代のワークスタイル

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あなたは、自分のストレスを具体的に自覚していますか?

知らぬ間にピリピリしていたり、なぜか毎回同じことでイラついたりしてしまうときは、そもそも「自分がどんなストレスを感じているか」「何が辛いのか」について、無自覚な状態だと言えます。

しかし、ビジネスシーンにおいては特に、自分のストレスに自覚的であった方がスムーズです。

では、ストレスを自覚するとはどういうことでしょうか。

例えばたったいま、オフィスに野生の虎が現れたら、あなたは間違いなく逃げ出すでしょう。人は本能的に、危険を察知すると恐怖に襲われるものです。恐怖は、危険から身を守るために必要な装置であり、同時にこれを溜め込むことで、ストレスが膨らんでいきます。

同様に、うっかり忘れていた締め切りを過ぎていることに気づいたとき、瞬時に身体が硬直するのは、「しまった、怒られる!」という身の危険を察知しているからです。

危険を察知して感じる恐怖とは、だいたい90秒ほど続き、それ以上経つと緩和されます。つまり一次的なストレスは、ほんの一瞬だけのものに過ぎないのです。そのため、恐怖やストレスを感じたら、90秒間深呼吸をして待てば、「虎から逃げろモード」は一旦終わるのです。これは科学的にも証明されています。

とっさに怒りを感じた時も同じです。思わずカッとなったときは、一旦90秒間落ち着いて深呼吸をすれば、ひとまずは冷静になれます。人はとっさの恐怖や怒りを感じると、あらゆる物事に極端なフィルターをかけ、認識を歪めてしまうのです。恐怖を感じているときは、道端に落ちているロープさえ蛇に見えますし、怒りを感じているときは、善意で声をかけてくれた人のことさえ、自分をばかにしていると思い込んでしまうのです。

この状態に囚われたあなたは別人です。そして、別人のあなたのままでいると、ストレスはどんどんかさみ、いらぬ失敗をしてしまうかもしれない。何よりも、あなたにかけられたフィルターは、どんどん分厚く歪んだものになったしまうのです。

文=尾原和啓

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