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2019.09.12 18:00

フランクフルトモーターショーは「EV車」主役。高性能車はおまけに?


一方で、フランクフルトでの発表と同時に、バーチャルのグランツーリスモSPORTにも配信が発表されたポルシェ初のEV「タイカン」には、欧米のメディアが惚れこんた。パワーは600馬力ぐらいだし、0−100km/hの加速は3.5秒とテスラ モデルSの性能に少し劣るものの、ハンドリングはピカイチという噂を耳にする。


ポルシェ タイカン・ターボSは、グランツーリスモSPORTに無料ダウンロード車として登場する。(Getty Images)

さて、さらに拡大されたキドニー・グリルを持つBMWコンセプト4シリーズ・クーペは、来年デビューする2ドア・クーペの新しい顔を見せた。2021年に登場する「i4」のデザイン方向性を示したEVでもある。

その感想を同僚に聞くと、「立体的な新グリルは、やり過ぎじゃないか」という声もあり賛否両論だった。エンジンは相変わらず、ガソリン、ディーゼル、それにプラグイン・ハイブリッド仕様も用意される。



また21年ぶりにアメリカに上陸するという、新型ランドローバー・ディフェンダーが発表された。外観はモダンで四角いエッジが特徴だけど、ノーズはまるでブルドッグが睨んでいるかのような顔つきだ。4年前に生産中止になっただけに、その復活は欧州、特に英国では祝福されている。

登場した時は、その優秀なオフロードの走りの可能性を証明するために、なんと44度のスロープを下って、舞台に現れた。エンジンは4種類用意されるそうだけど、そのほとんどが化石燃料を使用すると言うことで話題になった。



フェラーリの新車種にほれぼれ

会場を大いに盛り上げたのは、ルーフが下ろせるF8スパイダーと812GTSというフェラーリの新車種の発表だ。2台ともヨダレが出るほど美しい。トップレスのF8スパイダーは、710馬力を発生するV8を積んでおり、0−100の加速は2.9秒! また、カブリオの812GTSは789馬力を発揮するV12を搭載しているが、30万ポンドなければ買えないそうだ。



ランボルギーニからは初のハイブリッド車「シアン」が発表された。シアンは、アヴェンタドールSVJのV12エンジンを採用しながら、ハイブリッド・ユニットを加えることによって、820馬力を叩き出す。



今回のフランクフルトは、国際モーターショーのあり方を変えた。各メーカーはEVやプラグイン・ハイブリッドを主な商品として出す一方、市場がドキドキワクワクする高性能車も出し続ける。しかし、ランボルギーニのように、そういうスーパーカー・メーカーさえも、徐々に電動化されていく。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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