シュルツは今年1月に次期大統領選への出馬を検討中であることを表明していた(Photo by Joe Raedle/Getty Images)

米コーヒーチェーン大手スターバックスのハワード・シュルツ前会長は9月6日、2020年の大統領選への立候補を見送ることを明らかにした。独立系候補として自身が出馬することで、民主党の票が割れるのを避けたい考え。また、健康状態に問題があることも理由だという。

選挙運動のために開設したウェブサイトへの投稿でシュルツは、「独立系の候補者を支持しようと考える人は現在のところ、十分な数に達していない。そうした候補を支持すれば、他に類を見ないほど危険な現職大統領の再選につながる可能性があると恐れているからだ」と述べた。

シュルツはまた、ドナルド・トランプの再選は米国の民主主義にとって深刻な脅威になると記すと共に、民主党候補の指名争いに勝利する人が「極左」であれば、どちらが次期大統領になっても同じことになり得ると指摘している。

シュルツは今年4月以降、背部の痛みと複数回にわたって受けた手術により、選挙活動を中断していた。体調の回復を優先する必要があることも、出馬断念の理由の一つだという。

2018年にスターバックスの会長を退任したシュルツは当時、米国が置かれている状態に関する深刻な懸念を表明。2020年の大統領選への出馬するのではとの憶測が広がった。

シュルツは今年1月に次期大統領選への出馬を検討中であることを表明。その後、全50州での選挙活動を開始したが、民主党候補と票を奪い合うことでトランプの再選につながると批判する声が上がっていた。

トランプとの大きな違い

シュルツはフォーブスに対して以前、トランプは納税申告書の公表を拒否しているが、自身は行うことを約束していると発言。また、同盟国(地域)であるメキシコやカナダ、欧州連合(EU)、そして中国との貿易についても、トランプの対応には同意できないと述べていた。

シュルツとトランプはいずれもニューヨーク出身のビリオネア(保有資産10億ドル以上の富豪)だが、シュルツはトランプとは異なり、ブルックリンの労働者階級の家庭に生まれ、困難な環境の下で育った。

2人が手掛けてきた事業も、大きく異なっている。トランプは非公開会社を経営。一方のシュルツは、スターバックスの会長として多くの従業員たちと共に、株主や投資家たちのために働いてきた。

フォーブスの調査では、シュルツの保有資産は推定46億ドル(約4918億円)。今年1月の時点では35億ドルで、トランプをおよそ3億ドル上回ると推計されていた。

編集=木内涼子

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