先週と比べてどう成長した? 上司との1on1で聞かれて困ったら

shutterstock.com


この場合におすすめしたいのは、「過去の経験をもう一度振り返ってみる」という方法だ。

もしも1週間前に戻って同じ仕事を最初から始めるとしたら、何を変えようとするだろうか? と考えてみよう。きっと、実際にやってきた方法とは違う、新たなアプローチをしようとする自分に気づくのではないだろうか。その違いこそが、この1週間の気づきであり、成長の一つと捉えるといい。

「モチベーションが下がったり、スキルが伸び悩んだり、明らかに後退した時はどう捉えたらいいのか?」

大切なのは、ダメな状態をしっかりと素直な気持ちで受け止めること。自分をごまかさないことが大切だ。この場合も、「過去に戻って、もう一度シミュレーションすること」を試してみてほしい。何をすればモチベーションを上げられたのか、スキルの上達へと結びついたのか。考えることで生まれた気づきこそが成長の糧になる。

人間の成長を長期で見ていくと、必ずと言っていいほどアップダウンの波を繰り返すもの。筋肉の「超回復」をイメージしてほしい。筋肉はトレーニングをすることでダメージを受け、そのダメージを自己修復することでさらに強くなっていく。つまり、「より強くなるための後退期を迎えている」と捉えることで、伸び悩みの期間だってポジティブに受け止められるはずだ。

上司と部下が成長について高いレベルで語り合える文化が日本にも根付いていけば、長い目でキャリアを伸ばしていける環境が広がり、若くて優秀な人材がどんどん育っていくだろう。その一歩として、参考にしてもらえるとうれしい。

連載:自分自身の育て方
過去記事はこちら>>

文=中竹竜二 構成=宮本恵理子

ForbesBrandVoice

人気記事