東京は世界50都市中34位。女性起業家を取り巻く最新事情

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2人目のRosaline Chow Kooは、CXA Groupを創業した女性起業家だ。AIを使い、自分に最も関連する保険とウェルネスサービスを選べるサービスを提供する。

彼女はアメリカに渡った中国人の両親のもと、LAのスラム街で生まれ育った。1965年8月のワッツ暴動が起きた地域であり、文字通り「生き残り(サバイバル)」の人生だった。学生時に裕福なエンジニアの家庭でベビーシッターをしたとき、「貧乏から抜け出すためにはこれだと思った」と思い、エンジニアになるためにカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で学ぶ。

最初の勤務先はProcter&Gamble。生産ラインのリーダーになったことをきっかけに、ビジネスについて学ぼうとニューヨークのコロンビア・ビジネス・スクールへ。MBAを取得後、結婚した相手の仕事でシンガポールに来ることになった。シンガポールで保険業に就いた時に、ヘルスケアのコストを有効に活用できないかと考え、CXA Groupを創業する──2013年のことだ。

「既存の保険やヘルスケアに注ぐお金を、疾患の予防や早期検出に向けられないか」とChow Koo氏は起業時の思いを語る。CXAでは、AIを利用して個別のニーズや推奨に基づき、自分に最も関連する保険とウェルネスサービスを選ぶことができるようにした。自己資金と融資を合わせた1000万ドルでスタートし、3月にシリーズCとして2500万ドルの調達に成功した。顧客数は600社以上を数える。

だが、ここに至るまでに危機は何度もあった。資金が尽きた時には3分の1のスタッフを削減した。「起業家の道のりは厳しい。望みがないときでも望みを抱かなければならない。どうやって継続するか、望みのインスピレーションを得るか」。軌道に乗り始めた現在、「60歳までにユニコーンを目指したい。あと2年半、時間はあまりない」と述べた。


CXA Groupを創業したRosaline Chow Koo
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文・写真=末岡洋子

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