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新たなトレンド

中国は米国の大豆農家にとって、最も重要な存在だった。だが、米国では今、オーガニック食品と「農場から食卓へ」のトレンド以来の大きな出来事が起きている。植物性タンパク質の人気の上昇だ。

PBFAによると、米国の植物由来の代替肉は現在、8億ドル規模の市場となっている。売上高は過去およそ1年間で10%増加した。植物由来の代替肉が米国で販売される「食肉」に占める割合はわずか2%だが、バーガーキングやKFCなどの企業が取り扱いを増やす見通しであることから、今後の増加が見込まれる。

従来の食肉の売上高が一定または減少している中で、高まる植物由来の食品の需要に応えようと新たな企業が設立されることも予想される。大量生産が実現し、そのサプライチェーンに組み込まれる農家が増えれば、代替肉は生鮮食品・冷凍食品のどちらにおいても、従来の食肉と価格で競争できるようになるだろう。

パーデュー・ファームズなど、古くから鶏肉の生産を手掛けてきた企業が代替肉の販売に乗り出す方針を明らかにしたケースもある。「植物由来の食品は成長の原動力だ」と指摘するPBFA関係者は、「私たちは今、転機を迎えようとしている」と語る。

植物性タンパク質の加工食品の市場は恐らく、米国の農家が家業としての農業を継続し、単一の取引先への依存度を大幅に下げながら生計を立てていくための次なる、そして最大の望みだ。米国の大豆農家が中国を越え、その先へと進むべき時が来た。

編集=木内涼子

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