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スマイルダイレクトクラブのキット(写真:同社提供)

自宅で歯列矯正が出来るキットを販売する「スマイルダイレクトクラブ(SmileDirectClub)」が今月、ニューヨーク市場で上場を果たす。同社の30歳の創業者2人は、米国の若手ビリオネアの仲間入りを果たすことになりそうだ。

スマイルダイレクトクラブは、米国で最も有名なセルフ矯正治療をサポートする企業で、ウェブサイトで自己診断を行った後、米国とカナダの店舗で歯の3Dスキャンを行うか、自宅に専用キットを送ってもらい自分で歯型データを取る。

その後、歯型データにもとづいたマウスピースが自宅に届き、矯正治療を行っていく。オプションでホワイトニングの薬液も注文可能となっている。価格は1850ドル程度で、歯科医院で矯正治療を行う場合の数分の1程度という。

共同創業者のJordan KatzmanとAlex Fenkellらは現在30歳で、2014年に同社を創業した。2人はIPOを前に、同社のクラスB株の25%をそれぞれ取得した。上場後の株価が目標価格の最低レンジに達した場合、彼らの保有資産は各自が約14億ドルに達することになる。

KatzmanとFenkellらは、ストライプ創業者のパトリック・コリソン(30)とジョン・コリソン(29)兄弟や、スナップ創業者のエヴァン・シュピーゲル(29)に匹敵する若手ビリオネアの仲間入りを果たすことになる。

Katzmanの父でスマイルダイレクトクラブCEOのDavid Katzman(59)も、同社の初期投資家であり、上場により18億ドルを手にすることになる。David Katzmanは彼の投資企業Camelot Venture Groupを通じ、スマイルダイレクトクラブの株式の3分の1近くを取得済みだ。

同社によると従来の歯列矯正では、専門医に5000ドルを超える金額を支払う必要があったという。さらに、頻繁に医院を訪れる必要があった。

一方で、スマイルダイレクトクラブは批判も浴びており、アメリカ矯正歯科学会やアメリカ歯科医師会は同社のサービスを利用しないよう、呼びかけている。

急成長を遂げてIPOに踏み切るスマイルダイレクトクラブだが、赤字幅は拡大中だ。2018年の売上は前年比170%増の4億2300万ドルに達したが、損失も7500万ドルまで膨らんでいる。背景にはSNSやテレビ広告に、多額の費用をつぎ込んだことがあげられる。

上場申請書類によると同社の株式は、ナスダック市場でSDCのティッカーシンボルで取引され、売り出し価格は19ドルから22ドルを見込んでいる。

編集=上田裕資

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