米国のFDA(食品医薬品局)とCDC(疾病予防管理センター)は8月30日、電子タバコの使用に起因すると見られる215件の疾患を調査中であると発表した。疾患の件数は、その前の週には153件とされていた。
調査担当者によると、病院に搬送された患者らは呼吸困難や胸の痛みを訴えたという。また、吐き気や下痢、発熱や疲労感を訴えた患者もいた。ワシントン・ポストの記事によると、調査担当者はブラックマーケットで出回る不正な電子タバコ製品を問題視しており、製品に誤った説明文が記載されていたことが、被害の原因になった可能性があるという。
米国では若年層による非正規の電子タバコの利用が問題化しており、8月23日にイリノイ州の保健当局は、電子タバコが原因と見られる初の死亡事故が発生したと報告した。電子タバコの長期的な使用が健康に与える影響については、まだ調査途中ではあるが、科学者の大半は電子タバコのニコチンによる健康被害は、従来のタバコより少ないと考えている。
ただし、CDCは全ての非喫煙者に対し、電子タバコから距離を置くことを薦めている。CDCはまた、非正規のルートで出回る電子タバコや、関連プロダクトに手を出さないように警告を行った。