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台湾とアジア地域に関するあまり知られていない話題をカバー

metamorworks / Shutterstock

台湾のサプライヤー各社は、「3Dセンシング」こそが、モバイルテクノロジーにおける次のブームになると見ている。3Dセンシングによって、スマホの顔認識技術は精度が大幅に向上する。

アップルや中国のアンドロイド端末メーカーは、3Dセンシングの研究開発を強化しているという。

3Dセンシングが普及すれば、顔認証が指紋認証に取って代わり、無人店舗で買い物をしたり、前景にピントを合わせて背景をぼかす写真を撮ることが可能になる。ハードウェア製造の世界的な中心地である台湾は、数十年に渡って大手ブランドに製品を供給してきた。

Win SemiconductorsやAdvance Wireless Semiconductorは、3Dセンシングのモジュールを製造しており、Newmax Technologyはオプティカルハードウェアを製造している。また、Largan Precisionはカメラモジュールを、フォックスコン・テクノロジーはスマホの組み立てを手掛けている。

調査会社TrendForceは、7月22日に発表したレポートの中で、「今年は、世界のスマートフォン出荷台数の減少が見込まれる。端末メーカーにとって、今後は3Dセンシングモジュールが重要な部品になるだろう」と述べている。レポートによると、3Dセンサーの主要部品であるVCSEL(垂直共振器面発光型レーザー)の市場規模は、11.4億ドルに達する見込みだという。

アップルは、2017年にリリースしたiPhoneでstructured light方式の3D顔認識機能を搭載しており、昨年より一部のiPadにも3Dセンシングを導入している。台北本拠の調査会社、Market Intelligenceによると、アンドロイド端末ではファーウェイやOPPO、シャオミ、Vivoなどの中国メーカーが「Time of Flight」と呼ばれる3Dセンシング技術の研究開発を行っている。

3Dセンシングを用いることで、カメラの前の情景を3D深度で撮影し、バーチャルな物体を画像に重ね合わせることが可能になる。

「3Dセンシング市場はまだ発展の余地が大きい」とMarket Intelligence は指摘した。一方、ディスプレイ内蔵型の指紋センサーの価格低下が、スマホでの3D顔認識の採用を妨げる可能性もある。

Win Semiconductorsによると、同社はこれまで主にエンタープライズ向けに販売をしていたが、2017年に3Dセンシングに火が付くと、スマートフォン向け半導体レーザーを強化したという。携帯電話事業の売上構成比は2017年が10%だったが、2018年には15%に伸びた。また、今後は携帯電話事業の収益が、海外分を含めてさらに増加する見込みだという。

Market Intelligenceによると、Largan Precisionは3D顔認証に不可欠な赤外線カメラレンズを製造している。同社は設立32年目で、年間売上高は17億ドルに達する。これまでiPhone向けのカメラレンズを手掛け、フォーブスの「グローバル2000」にランクインしている。

編集=上田裕資

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