睡眠不足と燃え尽き症候群を克服する3つの方法

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2. 睡眠を取るべき科学的根拠を探す

アシュリッジ・エグゼクティブ・エデュケーション(Ashridge Executive Education)のヴィッキー・カルピン教授(組織行動学)は著書『The Business Of Sleep:How Sleeping Better Can Transform Your Career(眠りのビジネス 睡眠改善はキャリアをどう変身させるか)』の中で、睡眠をきちんと取らないことの影響について説明している。

彼女によると、睡眠不足は記憶や意思決定、創造性などの認知能力、健康など身体的側面、および気分の変化など社会・感情的側面に影響を与える。

あなたもこうした事実について少しは理解しているかもしれないが、あなたにとって睡眠が大事な理由は何だろう? それを明確にしたら、その理由を誰かに伝えて書き出すことで目標を達成できる確率を高めよう。

睡眠は栄養と同じで生物学的なニーズだが、私たちには能力や自由、関連性などを求める心理学的ニーズもあり、これらは仕事から得ることができる。これこそ、十分な睡眠を得ることが難しい理由だ。とはいえ、脳はしっかり休憩を取っていない場合あまり効率的に機能しないことを覚えておくこと。自分の潜在能力より低い水準で機能しても意味がない。

3. 完璧さより進歩に注目し、睡眠習慣を整える

効果的な睡眠の習慣をキャリア戦略に組み込むことは賢い行動だ。睡眠の専門家は、健康な睡眠の3つの構成要素として睡眠時間、途切れることのない眠り、深い眠りを挙げている。後の2つは睡眠の質に関わるもので、非常に重要だ。次に、良い睡眠の習慣を一部挙げる。

・同じ時間に就寝・起床する
・就寝の4~6時間前には、アルコールやカフェインなど睡眠の質を下げる刺激物質を避ける
・深い眠りの質に影響しないよう、デジタル機器を就寝2時間前までに切る
・就寝前ではなく日中に運動する
・不安を感じさせたり、仕事のことを思い出させたりするような刺激は寝室に置かない
・暗くて涼しい部屋で眠る
・リラックし、不安や仕事、計画について考えないようにするための就寝前のルーティンを実践する

より良い睡眠の習慣を実践する中で失敗を経験するはずだ。失敗に備え、そこから立ち直ろう。完璧さよりも前進することが大事だ。

『習慣の力 The Power of Habit』の著者チャールズ・デュヒッグは「小さな達成事項は、小さな前進をパターン化することによりより大きなことを達成できると人に確信させることができ、大きな変化をもたらす」と述べている。

最適な睡眠を取り、燃え尽き症候群を克服することは可能だ。自分で主導権を握り、ここに挙げた戦略を活用して支援を得よう。そうすることで健康やキャリアに良い効果が出るはずだ。

翻訳・編集=出田静

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