ビジネス

2019.09.05

ベゾスが「アジェンダを破り捨てた」伝説の会議室|シアトルイノベーションツアー第2回

アマゾン初の本格的な本社ビルとなった「パックメッド」ビルディング。アマゾンロゴが掲げられたかつてのエントランス(1999年のもの)


さて、パックメッドを後に、ユニオンステーション近辺のオフィス群へ。

ここはリテール部門、オペレーション部門の本社として長く使われて来た場所で、シアトル最大の日本食スーパー「宇和島屋」のすぐお隣、「インターナショナル・ディストリクト」と呼ばれる、アジア色溢れる地域である。古くはドラックディーラーなどの犯罪者がたむろをする近寄りがたい地域だったのを、今は亡きマイクロソフトの創業者の一人、ポール・アレンが再開発したことで知られている。

そして、アレンとは既知の仲であったベゾスがその話を聞きつけ、手狭になってきた本社ビルからいくつかの部門をこちらに移したのである。ちなみに今のアマゾン本社、Day1ビルに移る前のDay1ビルがあったサウルレイクユニオンも、アレンが開発した区域である。考えるとアマゾンは、アレンのシアトル開発にガッツリ乗っかった企業なのかもしれない。

「ユニオンステーション」という地名にちなんで「US1」「US2」と名付けられたそれらは、アマゾンが最初のテナントになったビルで、私もかつて、出張というとここに来ることが多かった。ランチはいつも、美味しいベトナムフォーのお店であったことを懐かしく思い出す。

次回はいよいよ、アマゾンゴー、アマゾンブックス、そして、AIスピーカー「アレクサ」との生活が仮想体験できるアマゾンエクスペリエンスへご案内する。

構成=石井節子

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